ユニークすぎる発明品が集結する“モノづくりの祭典” 世界が注目するヒット商品も誕生!
3日、愛知県刈谷市で開かれたのは、自動車関連企業やエンジニア、学生などが参加したモノづくりの祭典「カリヤ マイクロ メイカー フェア2024」。実用性は不問。“自分が本当に作りたいモノを作る”人たちが全国から57組集まり、自慢のユニークすぎる作品をお披露目しました。
“自分が本当に作りたいモノを作る”人たちによるユニークな発明品
イベント会場の一角に、ドキドキした様子で正座をしている子どもの姿がありました。「頭にぶつかる感じがめちゃ気持ちいい」「すごいドキドキしてしまって、でもすごく面白かったです」と、大人も子供も楽しんでいたのは、3年かけて開発された「座禅マシーン」。座禅を組んで、じっとしていれば何も起きませんが、少しでも動くと叩かれます。
開発者であるTMDものづくり工房の冨田哲史さんは「座禅をやってみたいなと思ったんですけど、調べてみると場所が遠かったり、月に1回とか都合が合わないので、だったら自分で作ってしまおうと」と、開発した経緯について話します。
しかし、座禅以外に使い道がなく、部屋に鎮座しているそうです。すると、体験した人から「旦那さんが嫌なことした時に『何か悪いことしたでしょ』って問い詰めて、ビクッてしたら(叩いてもらう)」という面白いアイデアが出ていました。
他にも、飲み会の場などで、からあげにレモンをかけようとする人がいたときに鳴らす防犯ブザーや、トランプの絵柄を予知できる手袋など、ユニークな発明品が目白押し!
どうしてこのようなイベントを開催しているのでしょうか? イベントを主催するオライリー・ジャパンの田村英男さんは、このように話します。
オライリー・ジャパン 田村英男さん:
「物作りを愛する方同士が技術を通じて繋がることができます。どんどん若い方に参加していただいて、大人たちが本気で遊んでるところを見ていただいて、刺激を受けて欲しいなという風に思っております」
エンジニアの思いが詰まった発明品 世界が注目するヒット商品も誕生!
会場に並んでいるほとんどがユニークすぎて世の中には出回らない発明品ですが、中には、世界から注目されているものもありました。それは、クレープの生地を全自動で焼き上げる「クレープロボットQ」。クレープ1枚を約45秒で焼けるそうです。
開発したモリロボの森啓史さんは、学生時代にクレープ屋でアルバイトをした経験があり、クレープを自動で焼く機械があれば便利だなと思ったことが開発のきっかけだと語ります。
クレープ生地を手動で焼くことに疑問を持って20年。勤めていた自動車工場をやめ、開発に取り組みました。こうして完成した「クレープロボットQ」ですが、最初は全く反応がなかったそうです。しかし、諦めずに動画サイトで発信したところ、世界中から問い合わせがくるようになったのです!
今は、アメリカのタコスやトルティーヤ、フランスのガレットなど、クレープ屋ではないところからの問い合わせもあり、驚いているといいます。国内では、USJのオフィシャルホテルのビュッフェで導入。くら寿司・原宿店では、世界一映える回転寿司をコンセプトに、クレープロボットが使われています。
さらに、森さんは生クリーム絞り機も発明。やはり目指しているのは、クレープ作りの全自動化なのでしょうか?
モリロボ 森啓史さん:
「包むところの自動化は考えてないです。食べてくれる人の気持ちを考えたり、作る人の楽しさは人がやることだと思ってるので、あえて人がやるように残してます」
エンジニアの熱い思いが詰まった発明品の数々。次のヒット商品が生まれるのに期待です。