SNSに“ウソの救助要請”投稿か 逮捕の男「注目集めたかった」 能登半島地震で… 住人「身に覚えない」
24日に逮捕された埼玉県に住む会社員の男。能登半島地震の際、SNSでウソの救助要請をした疑いが持たれています。調べに対し、「注目を集めたかった」と話しているということです。
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24日夜8時半ごろ、1台の車が石川県金沢市の警察署の中へ。この日、埼玉県の会社員、金丸凌大容疑者(25)が逮捕されました。
日本テレビ 浅賀慧祐記者(24日午後)
「金丸容疑者が埼玉県警草加署から出てきました。これから石川県へと移送されます」
今年1月1日、能登半島地震の被災者を装って、Xで救助を要請するウソの投稿をし、石川県警の業務を妨害した疑いが持たれています。
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関連死を含め、300人以上の犠牲者を出した元日の能登半島地震。“報道を見て輪島市の被害を知った”という金丸容疑者は、警察の調べに対し…
金丸凌大容疑者(25)
「震災に便乗して、自分の投稿に注目を集めたかった」
地図アプリで、自身にはまったくゆかりのない輪島市の住所を調べ、被害を受けたなどとウソの投稿を10数件、繰り返したといいます。
投稿を見た警察の機動隊員が現場に向かったものの、家屋の倒壊はなく、住人の無事も確認できたということです。
今回の事件のように本物の救助要請に混ざり、ウソの投稿が相次いだ能登半島地震。
SNSを分析する企業によると、投稿が拡散されると広告料が入るXの仕組みを悪用した、金銭目的とみられる投稿が多くあったということです。
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地震のあと拡散された救助を求める内容の投稿にあった住所を訪れてみると…、そこには、確かに潰れた家がありました。しかし…
日本テレビ 高柳遼太郎記者
「崩れてしまったこちらの家、地震のときには人はいなかったということです」
家の持ち主の男性は金沢市に住んでいて、この家には長く誰も住んでいませんでした。
投稿にあった住所の家の持ち主
「なんでうちの住所が書いてあるんですかね。50年以上前にみんな、金沢出てきたもんで、この番地を知ってる人は、ほとんどいないと思うんです」
別の男性のもとには、実際に警察が救助に駆けつけたといいます。
ウソの救助要請の投稿
「旦那が足を挟まれて出られません」
ウソ投稿された住人(24日 石川・輪島)
「まったく見覚えもないし、警察官の方にその時『何か恨みでも買ってますか?』みたいなこと言われたけど、身に覚えはない」
当時、男性も妻も外出していて無事だったといいます。
ウソ投稿された住人
「本当はもっと救えた命もあったんじゃないかなと、僕は思いますけどね」
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ウソに紛れ、本当に救助を求めている人のSOSが埋もれてしまいかねない、今回の事件。
金丸容疑者は、調べに対し…
金丸容疑者(25)
「大勢の人からの反応が欲しかった」
容疑を認めているということです。
(7月24日放送『news zero』より)