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「一層罪深い」ビッグモーター……“不正請求”で保険料全体が値上げ? FP「他社も徹底調査しては」 ユーザーにできる対策は

2023年7月20日 10:36

中古車販売会社の「ビッグモーター」が修理費用を水増しし、自動車保険の保険金を不正請求していた問題。調査報告書ではその手口が記され、上司の指示で多くの不正が行われていたことが分かりました。問われ得る罪や、保険ユーザー全体への影響を考えます。

■報告書に見る「不正請求」の手口

有働由美子キャスター
「調査報告書から問題を整理します。まず、客が車の修理をビッグモーターに依頼しました。ビッグモーターは車を故意に傷つけたり、不要な部品交換をしたりして修理費用を水増し。損害保険会社に不正に保険金を請求し、過剰な支払いを受け取っていたといいます」

「不正に関与した従業員の58.6%、半数以上が『上司からの指示だった』と答えています」

■「2つの犯罪」と罪に問われ得る対象

小栗泉・日本テレビ解説委員
「今回の問題を、『2つの犯罪に当たる可能性』『誰が罪に問われ得るか』『他の人への影響』という3つのポイントで考えます」

「亀井正貴弁護士によると、故意に車を傷つけた行為は器物損壊罪に当たります。そして、必要のないものまで壊して水増し請求をしているため、明らかな保険金詐欺に当たるということです」

有働キャスター
「その場合、罪に問われるのは誰でしょうか?」

小栗委員
「実際に車に傷をつけたり、保険金を請求したりした従業員と、それを指示した上司、どちらも罪に問われる可能性があります。また、会社が組織的にやらせていたとしたら、兼重宏行社長や経営陣も対象となってきます」

■全ての保険ユーザーへの影響も?

小栗委員
「他の人にも影響があります。ある損保会社は取材に、「顧客が払う保険料は、保険会社が支払う保険金をもとに算出するため、もし今回のように過剰に保険金を支払うという不正が広く横行すれば、保険料全体が値上がりすることになる』と説明しています」

有働キャスター
「全体ということは、保険に入っている私たちみんなということですか?」

小栗委員
「そうです。それだけに今回、調査報告書は『保険ユーザー全体の不利益につながるという意味で一層罪深い』と結論づけています」

「東洋大学講師でファイナンシャルプランナーの伊藤亮太さんは『今後、他の会社でも実は不正をやっていたなどとなれば業界として大問題。信頼のためにも、ビッグモーターだけでなく、他の会社も徹底して調査するといいのではないか』と話していました」

■辻さん「社内風土にも問題あった」

有働キャスター
「辻さんは経営者でもありますが、この問題をどう見ていますか?」

辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー)
「当たり前のことではありますが、会社を経営していくことは自社の利益はもちろん、従業員、顧客、株主、取引先などにどう価値提供するのかが常に問われます」

「今回は、自社の利益だけを考えて従業員も顧客もないがしろにしたケースで、結果的に自社にとっても大損害になっています。不正自体はもちろん、それをどこかで止めることができなかったという社内風土にも大きな問題があるなと思います」

■修理に出す際にユーザーができること

有働キャスター
「車を預けて修理してもらう側からすると、信頼して預けるしかないと思ってしまいます。何かできることはありますか?」

小栗委員
「車の修理に詳しい保険関係者によると、修理に出す前に撮影するなどして車の状態を把握する。修理工場に持ち込む際は一緒に指差し確認する。手間はかかりますが、複数の修理工場で見積もりしてもらい、おかしな点がないか確認する。こういった方法もあります」

有働キャスター
「今回の問題は、このままだと業界全体の信用に関わる話です。ビッグモーターは今、全てを明らかにする必要がありますが、その第一歩として、トップが自ら説明する記者会見は多くの自動車ユーザーが求めていることだと思います」


(7月19日『news zero』より)