死者・行方不明者88人…紀伊半島大水害から12年 和歌山や奈良で追悼の祈り「災害を思いだし後世に伝えて」
死者・行方不明者が88人にのぼった「紀伊半島大水害」から12年となった4日、各地で追悼の祈りが捧げられました。
大規模な土石流などで29人が犠牲となった和歌山県那智勝浦町では、災害が起こったとされる午前1時、「大水害記念碑」の前で、犠牲者の数に合わせ29個のキャンドルにあかりが灯されました。
父親とおいを亡くした岩渕三千生さん
「追悼行事をすることによって、災害を思いだしてもらい、後世に伝えて、自分の身は自分で守る行動をとってほしい」
妻と娘を亡くした寺本眞一元町長
「災害で亡くなるのが、一人でも少なくなるような、そういう時代になったらいいなと、毎年この時期に思う」
熊野川が氾濫し、広い範囲が水につかった新宮市では、慰霊碑の前に献花台が設置され、市の関係者が犠牲となった14人に花を手向けました。
土砂崩れなどで8人が死亡し、いまも3人の行方が分からない奈良県五條市大塔町の宇井地区でも追悼式が開かれ、参列した人は、慰霊碑に花を手向け、犠牲者を悼むとともに、行方不明者の一日も早い発見を祈りました。