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紀伊半島大水害から1年 遺族が犠牲者供養

2012年9月4日 12:14
紀伊半島大水害から1年 遺族が犠牲者供養

 死者82人を出した台風12号による紀伊半島の大水害から丸1年となった4日、大きな被害を受けた和歌山・那智勝浦町では、遺族らが犠牲者を供養した。

 那智勝浦町では、去年9月4日未明、川の氾濫で4メートル以上浸水した。1年がたった今も、土石流で貫かれた家や流れてきた岩が手付かずのまま残されている。

 川が氾濫し、山が崩れるなどして28人が死亡、1人が行方不明となった那智勝浦町では、4日未明、災害が発生した時刻にあわせて遺族が集まり、犠牲者と同じ数の竹に明かりをともして供養した。父親とおいを亡くした男性は「心休まってくれたらいいかなと思って。できることなら1年前の9月3日に戻してほしい」と話した。

 去年、紀伊半島を襲った台風12号による水害では、全国で82人が死亡、現在も16人の行方がわかっていない。

 4日は、大規模な土砂崩れが起きた和歌山・田辺市の熊野地区など各地で追悼式が行われていて、被災地は祈りに包まれる。