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東京の地下7階に“謎の空間”が?――首都「強靭化」の現場に密着 5つの危機に備え…国内最大級の地下トンネル、無電柱化も

2023年9月2日 12:14

関東大震災から 100 年を迎えた、「防災の日」の 9 月 1 日。夜の災害に特化した防災体験を取材し、就寝中の地震や火災から身を守る術を考えました。また、首都直下地震や水害などの危機に備えた東京都の「強靭(じん)化プロジェクト」の現場を訪ねました。

■館内全体が真っ暗…防災ナイトツアー

1日、東京・豊島区の池袋防災館では、「夜の災害」に特化した防災ナイトツアーが行われていました。毎週金曜日に開催され、寝ている間に地震や火災が起きたらどう行動すべきかを、体験しながら学ぶことができます。

中島芽生アナウンサー
「暗いですね。足元をちゃんと照らさないと見えないぐらい、館内全体が真っ暗になっています」

■就寝中の地震や夜の火災への対応は?

夜に震度6弱の地震が発生したケースを体験した中島アナウンサーは「しっかりと地面に伏せていないと、本当に体を持っていかれそうな揺れですね」と言いました。寝ている間の地震でとっさに身を守るものがないため、枕で頭を守ります。

夜に火災が起きた場合はどう避難するのでしょうか。「火事です、火事です」のアナウンスが響く中、煙が充満する暗い部屋からの脱出を目指します。煙は高い所からたまっていくため、低い姿勢で進むことが大事だということです。

中島アナウンサーは「暗いのと煙で、本当に夜の避難は難しい」と痛感。ナイトツアー参加者の1人は「暗闇の中だと思うように動けなかったりとか、『(自宅では)近くに何があったっけ』とか…。部屋の片付けからしたいなと思うようになりました」と話しました。

■関東大震災から100年…今後の備えは

100年前のこの日。マグニチュード 7.9の関東大震災が発生し、死者・行方不明者は約10万 5000人に上りました。

今後30年以内に約70%の確率で起きるとされているのが、マグニチュード7程度の「首都直下地震」です。その備えは、私たちの身近な場所で既に始まっています。

関東大震災の教訓から、さらに100年先の暮らしを守るという「TOKYO 強靭(じん)化プロジェクト」。東京都は約15兆円規模で、地震や風水害、火山噴火、感染症、電力・通信等の途絶といった5つの危機への対策を進めています。

■地震に備え…電線を埋める「無電柱化」

都が特に力を入れているのは、地震などへの備えと、水害への備えです。

地震対策では、電柱が倒れることによる停電や、緊急車両の通行の妨げになるなどのリスクをなくす「無電柱化」を進めています。

都市強靭化プロジェクトの担当課長に、足立区の現場を案内してもらいました。2年前までは電柱が立ち、電線が張り巡らされていました。電線などを地下に埋めることで、電柱は全てなくなっています。

■地下7階の巨大トンネルで水害対策

水害対策はどうでしょうか。深刻な被害をもたらす河川の氾濫などから人々を守るべく、地下に存在している“謎の空間”を取材しました。

練馬区の現場では、エレベーターで地下7階に案内されました。中島アナウンサーは思わず「涼しい!」。第四建設事務所の工事第二課長は「(地上から)40メートル下になります」と言いました。やがて姿を現したのは、直径約10メートルの巨大なトンネルです。

これは、川が増水した時に水を一時的にため、冠水などの被害を防ぐために造られた「白子川地下調節池」。今年6月、台風2号や梅雨前線の影響で豪雨になった時にも、川からつながる門が開き、浸水被害を防げたといいます。

■「100年先も安心できる東京を」

都はこのトンネルと、神田川など3つの河川につながるトンネルを連結させる工事を進めていて、完了すると全長13.1キロ、国内最大級の地下トンネルになります。

第四建設事務所の工事第二課長は「143万立法メートルの水がためられまして、25メートルプールに換算すると、4800杯分の水になります」と言います。

進む、まちの強靭化。都の都市強靭化プロジェクト担当課長は「自然災害に備えるよう、備えをレベルアップして、100年先も安心して生活できる、強靭な東京を一緒につくっていければいいなと(思います)」と話します。
(9月1日『news zero』より)