「冷徹な犯行」両親への殺人罪に問われている少年(16)に検察側懲役10~15年求刑 横浜地裁
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2024年2月、神奈川県相模原市のマンションで両親を殺害した罪などに問われている当時15歳の少年に対し、検察側は懲役10年~15年を求刑しました。
16歳の少年(犯行当時15歳)は2024年2月、神奈川県相模原市のマンションで、父親(当時52歳)と母親(当時50歳)を刃物で複数回刺し殺害した罪などに問われています。
これまでの裁判で少年側は犯行当時、母親への殺意はなかったが、母親から「殺してくれ」と依頼されたため殺害したとして、殺人罪ではなく嘱託殺人罪が成立するなどと主張していました。
検察側は10日、「少年から暴行を加えられ、死の恐怖に立たされた。母親は当時、絶望のまっただ中におかれた究極の状態で『殺してくれ』と発言しても殺人の依頼にはならない」などと指摘。「父母の首を何度も刃物で刺すなど強度な殺意にもとづく冷徹な犯行で、自己中心的な行動・動機が招いた犯行だ」としたうえで、被告の少年に懲役10年~15年の不定期刑を求刑しました。
一方、弁護側は母親からは殺人の依頼があり、嘱託殺人罪が成立すると主張しました。
また、「少年が長年受けてきた虐待は、筆舌に尽くしがたいものだった。少年にとって父親は恐怖の対象でしかなく、母親にも寄り添うことができなかった」「少年にとって、殺すことでしか抜け出せなかった」としたうえで、「少年がこれまでの人生を振り返り、トラウマと正面から向き合う機会が必要だ」などと述べ、少年には刑事処分ではなく、少年院での矯正教育など更生の機会を与えるべきだと主張しました。
判決は今月20日に言い渡されます。