先月の日向灘震源「特段の変化を示すものではない」 南海トラフ巨大地震に影響を与えない見解、気象庁の検討会
先月、南海トラフ沿いの宮崎県の日向灘で発生した地震について、気象庁の検討会は巨大地震に影響を与えるような地震ではないとする見解をまとめました。
気象庁は7日、今後30年以内の発生確率が70%から80%とされる南海トラフ巨大地震について、専門家による定例の検討会を開き、想定震源域で起きた地震の分析を行いました。
先月、想定震源域では日向灘を震源とする地震が2回あり、このうち22日のマグニチュード5.0の地震では、大分県佐伯市などで震度4の揺れを観測しました。
これらの2回の地震について検討会は、フィリピン海プレートの内部で起きたもので、さらに地震の規模が小さいことなどから、巨大地震に影響を与えるような「特段の変化を示すものではない」と評価しました。
評価検討会の会長で東京大学の平田直名誉教授は、南海トラフでは規模の大きな地震が起きる可能性が高いことに変わりはなく、引き続き強い揺れへの備えを進めてほしいとしています。