妊婦は「リンゴ病」に要注意 流産・死産のリスク
風邪のような症状のあと、頬などに赤い発疹ができる「伝染性紅斑」、いわゆる「リンゴ病」が関東を中心に流行していて、妊婦が感染すると、流産や死産のリスクがあるとして、日本産婦人科感染症学会は感染予防を呼びかけています。
「リンゴ病」は子どもがかかりやすい感染症ですが、学会によりますと、妊婦が感染するとウイルスが胎盤を通じて胎児に感染する場合があります。妊婦が初めて感染した場合には6%が流産や死産につながるほか、4%が胎児貧血や胎児水腫を引き起こすということです。学会によると、妊婦の抗体保有率は20~50%とされ、半数以上の妊婦が感染する可能性があるということです。
「リンゴ病」は頬が赤くなる症状の1~2週間前にあらわれる「風邪のような症状」の時期に感染力が強いということで、学会は、感染した人との接触を避けるほか、風邪症状のある人との接触をできるだけ減らすよう呼びかけています。
「リンゴ病」は4~5年周期で流行し、(最近の流行は2019年)、ことしの秋ごろから関東を中心に感染者が増えてきているということで、2025年には全国的な流行が懸念され、特に注意が必要だということです。