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まるで“漫画の英雄”――「遊☆戯☆王」高橋和希さん、海で親子を救助 多くの人に夢...「神のような存在」「素晴らしい生き様」

2022年10月15日 12:08
まるで“漫画の英雄”――「遊☆戯☆王」高橋和希さん、海で親子を救助 多くの人に夢...「神のような存在」「素晴らしい生き様」

■ 世界中で人気の「遊戯王カード」

人気漫画「遊☆戯☆王」から生まれたカードゲーム。1999年の映像では、多くの子どもたちが集まり、手にカードを持っていました。ゲームをする人たちは「デュエリスト」と呼ばれ、世界中で人気があり、今も多くの人が楽しんでいます。

その「遊☆戯☆王」の生みの親である漫画家の高橋和希さん(本名・高橋一雅さん)が今年7月、沖縄・名護市の沖合で遺体で発見されました。

当時、突然の訃報にファンらは驚きを隠せませんでした。あるデュエリストは「(「遊☆戯☆王」で)人とのつながりを作ってきたので悲しい。よく(カードゲーム)やってます」と悼んでいました。

■ 米軍の準機関紙が...高橋さんに言及

観光で沖縄を1人で訪れていた高橋さん。これまでシュノーケリング中におぼれたものとみられていましたが、亡くなる直前に人命救助をしていたことが明らかになりました。

アメリカ軍の準機関紙に、「Kazuki Takahashi(カズキ・タカハシ)」の文字がありました。そして「救助活動を助けようとして知らないところでおぼれた」という意味の説明が添えられていました。

■ 荒れた海...米兵と高橋さんが救助

海上保安庁によると当時、恩納村の沖合で親子3人がおぼれ、それを発見したアメリカ兵らが救助にあたっていました。その後、近くでシュノーケリングをしていた高橋さんも加わりました。親子3人は無事でしたが、高橋さんの行方が分からなくなっていました。

アメリカ軍の準機関紙によると、海は荒れていて、一緒に救助活動をしていたアメリカ兵も、渦に巻き込まれ、おぼれる危険を感じたと話しています。また、高橋さんの行方が分からなくなったのは、“救助がうまくいって引き揚げた“ためだと思い、捜索はしなかったということです。


一緒に救助にあたったアメリカ兵は準機関紙で「彼はヒーローだ」「彼は他人の命を救おうとして亡くなった」とたたえました。

高橋さんは、おぼれた親子の救助という、漫画の英雄のような行動を取っていました。

■ 元デュエリスト「感銘を受ける」

20年間にわたり楽しんでいる「遊☆戯☆王」カードを見せてくれたデュエリスト(26)に14日夜、話を聞きました。


デュエリスト(26)
「本当に惜しい人を亡くしてしまったなと。素晴らしい作品を残してくれて、最期の瞬間も、素晴らしい生き様というか、すごい人だった。本当に気持ちがいっぱいいっぱい。神のような存在だった」

学生の頃に集めていたカードを見せてくれた元デュエリスト(20代)は「いろんな人に夢を届けるという職業の方なので、他の人の助けをするということを生涯貫いたのかなと思うと、すごい感銘を受ける」と話しました。

多くの人に夢を与え、最期は人の命を救う行動をした高橋さん。このことについて、海上保安庁は7月の時点で把握していたものの、救助された少女の精神面を考慮し、事実の公表を控えていたということです。

(10月14日『news zero』より)

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