異例の早さ“桜の開花”進む “桜まつり”開催前倒しも… 宴会は4年ぶり解禁
各地で連日、「ソメイヨシノ」の開花が発表されています。都内では4年ぶりの“飲食を伴う野外での宴会”が解禁され、人々が準備に追われていました。異例の早さでの開花に、“桜祭り”を前倒しする所も出てきています。
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名古屋地方気象台
「10輪以上ありますので、本日開花」
名古屋市でも17日に桜の開花が発表されました。統計開始以降、1989年、1990年、2021年と並ぶ最も早い開花となりました。
日本各地で春の訪れを告げる「ソメイヨシノ」。東京の開花から3日たった17日、上野公園の「さくら通り」は多くのつぼみが開き、薄いピンク色の桜が咲いていました。
宴会客
「かんぱーい」
今年は都立の公園で、4年ぶりに“飲食を伴う宴会”が解禁になりました。数年ぶりに上野公園で宴会をしていた人は――
「こういうにぎやかなところは久しぶりです」
コロナ禍前のようなにぎわいを取り戻した一方、警戒されていたのは、お花見を巡るトラブルです。
記者
「あちらの外国人の方、桜をもって写真を撮っていますね」
上野公園では、「桜には触らないでください」と呼びかけていますが、外国人観光客が写真撮影のため、桜にふれていました。
桜シーズンの特別警戒をしている警備員は、飲み過ぎて迷惑行為を起こさないよう声をかけていました。
警備員
「あまり長くならないよう」
花見客
「了解しました」
上野公園での宴会は夜8時以降は禁止ですが、守らない人が相次ぐ可能性もあるため、18日から夜間パトロールの人数を去年より増加して、警備体制を強化するということです。
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上野公園近くのディスカウントストアでは、“宴会解禁”を受け、お酒に欠かせないおつまみのコーナーが復活していました。
多慶屋食品グループ・バイヤー 駄賃場翼さん
「お花見に合わせたおつまみの特設コーナーになります」
上野公園への配達も行う大手ピザチェーン店の「ピザハット 東上野店」では、大人数でシェアして食べられる大きいサイズのピザの注文が増えると見込み、18日から従業員の数や食材を急きょ、1.5倍に増やすことを決めたといいます。
ピザハット東上野店 白石由香店長
「(ピザの)食材ですとか、人員ですとか、通常の1.5倍準備して対応する予定です」
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今年は、桜前線が異例のスピードで日本列島を駆け抜けて、対応に追われる桜の名所も出てきています。
宮城県大河原町では、最近の暖かさで既につぼみが膨らみ始めていました。約1200本のソメイヨシノなどが川沿いに咲き誇る「一目千本桜」が有名で、今年は4年ぶりとなる桜まつりが4月6日から始まるはずでした。ただ、あまりにも桜前線が早いため、慌てて6日前倒しし、3月31日から開催することにしたのです。
大河原町商工観光課 平野隆さん
「(桜まつりを6日)前倒しして開催ということに決定いたしました。3月に開催というのは、史上最速というか初めて」
東京の目黒川沿いでは、18日から夜桜がライトアップされる桜まつりを開催しますが――
丸正 清宮助太郎さん
「桜が咲く前に(ぼんぼりを)とりつけて終わっていたかったんですけど、咲く前にできなかったんで残念」
開花する前に、ぼんぼりをつけたいところでしたが、予想以上に早く開花。ぼんぼりをつけるための手続きを早めることもできず、明かりをともせずにいました。
18日は東日本を中心に冷たい雨ですが、19日は全国的に晴れとなり、お花見日和となりそうです。