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【りおなちゃん】「生きて帰ってこられるかな」…不安も抱えて“再手術” 大きな壁に挑む7歳と、支え合う家族の奮闘『every.特集』

2024年11月30日 15:33
【りおなちゃん】「生きて帰ってこられるかな」…不安も抱えて“再手術” 大きな壁に挑む7歳と、支え合う家族の奮闘『every.特集』

背骨が曲がる病気を患う、SNSで大人気のりおなちゃん(7)。胸から下にマヒがあり、懸命に治療やリハビリに励む様子をnews every.は密着取材してきました。この夏は、大きな手術を受けることに。不安を抱えながらも明るく支え合う家族を見つめました。

■母が投稿「手術が必要になる見通し」

パパへのきついツッコミでおなじみの、りおなちゃん(7)。

「麻雀(マージャン)行くんはええんよ。ええけど、私が言いたいんは、じゃあ代わりに何を頑張るんですか?」「麻雀は行く、何も頑張らん。これ通りますか?」

SNSの登録者数は約165万人(11月27日時点)という人気者です。胸から下がマヒしている りおなちゃん。「またいつか歩けるように」とリハビリに励んできましたが、7月22日に「今後、手術が必要になる見通し」と母の佳寿美さんがSNSに投稿しました。

■家族も動揺…手術の大きなリスク

8月。手術の2日前、りおなちゃんが暮らす愛媛県に向かいました。りおなちゃんは手術前に体調を崩してはいけないということで、佳寿美さんが取材に応じてくれました。

佳寿美さん
「娘の場合は気道に狭窄(きょうさく)があって、人工呼吸器を入れることがリスク。(人工呼吸器が)抜けて呼吸が安定するまでは、命の危険もあって心配はあります」

大きなリスクを伴う手術で、家族も動揺しているといいます。

佳寿美さん
「私は結構ぐちゃぐちゃというか、頑張ろうって思える前向きな時もあれば、心配とか…不安で…。心配っていう時の方が多いです」

■徐々に体の感覚が戻り、希望も

りおなちゃんは2歳半の時、背骨が左右に湾曲しねじれを伴う、側弯(わん)症と診断されました。4歳半で急激に進行したため、リスクを承知で手術。側弯症の進行は止まりましたが、手術中に脊髄を圧迫したためか、胸から下にマヒが残りました。

いつかまた歩けるようになりたい…。この2年半、治療やリハビリに取り組んできました。今年6月には、体の感覚を確かめる検査で変化が現れました。

貴宝院永稔医師
「(以前は)胸のあたりもわからなかったのが、おへその上くらいまで感覚がわかるようになってきている」

少しずつ感覚が戻ってきて、希望が見え始めていました。

しかしこの夏、背骨を固定するために入れていた金属が折れていることが判明。再手術が必要になったのです。体の痛みが強く、りおなちゃんは寝たきりの状態。かなり落ち込んでいるといいます。

■every.出演者からのメッセージ

そこで、少しでもりおなちゃんの励みになればと、news every.はお母さんに色紙を託しました。受け取ったりおなちゃんは、「うわ~。これもらっていいの」と喜んでいました。

つらい手術に立ち向かうりおなちゃんへ、番組出演者からのメッセージを寄せた色紙でした。

森圭介アナウンサーは「いつもたくさんの人に元気をおくっているりおなちゃん。そのみんなが、今度はおうえんしているからね! 大丈夫! また明るく元気な理央奈ちゃんの笑顔にあえるのを、たのしみにしてます!」と書きました。

桐谷美玲キャスターは「パパとのやりとりをいつも楽しく見ています 本当に可愛くて、元気をもらっています。また理央奈ちゃんの笑顔が見られる日を待っています!」と思いを届けました。

■パパのイタズラトークにツッコミ

父の裕一さんからは、まさかのイタズラトークが繰り出されました。

裕一さん
「桐谷美玲さんからパパにメッセージ来てるやん。パパさんいつも楽しく見てます いつか一緒に私の趣味のマージャンもやってみたいです 桐谷美玲より」

りおなちゃんは最初「えっ、うそ」と驚いた様子でしたが、色紙を確かめると「えっ、どこに『パパへ』って書いてるん?」とすかさずツッコミ。家族が明るくなれるよう、パパの優しい冗談でした。

りおなちゃんのSNSには、「ファンのみんなで祈っているからね」「大切な家族と笑って過ごせるようになりますように」と、たくさんの応援コメントが寄せられていました。

■りおなちゃん「怖いけど頑張ります」

佳寿美さん
「今の気持ちはどうですか?」

りおなちゃん
「やっぱり怖いし、生きて帰って来られるかなって思う。でもアナウンサーの人たちも応援してくれてるから頑張る」

裕一さんはりおなちゃんに「パパとママの『りおちゃん』って声に起きてくるだけでいい。パパとママが『りおちゃん』って呼んだら絶対起きるんやで。それだけ忘れんとってくれ」と伝え、佳寿美さんとりおなちゃんは「約束よ」と指切りをしました。

りおなちゃんは決して一人ではありません。家族一丸となって手術に臨みます。「頑張りましょう」と佳寿美さんが言うと、りおなちゃんは「頑張るぞ、おー!」と手を挙げました。

翌日、りおなちゃんは「怖いけど頑張ります」と言い、手術のため入院先の病院へ向かいました。

■手術から3か月、元気になった姿が

手術後、佳寿美さんからメッセージが届きました。「昨日の娘の手術ですが、無事に終わりまして、今は落ち着いているようです」。手術の成功と、りおなちゃんの無事を伝えてくれました。

それから3か月。家族の元を訪ねると、そこには元気になったりおなちゃんの姿がありました。

──今の調子はどうですか?

りおなちゃん
「めっちゃ元気になってる。すごく回復してる」

佳寿美さん
「手術後すぐは結構体力落ちてて、立つだけでもかなり汗だくみたいな感じだったんですけど、今は戻ってきています」

手術で折れていた金属を摘出し、改めて背骨を固定する金属を入れ直したというりおなちゃん。良い影響があったようです。佳寿美さんは「背筋が伸びて姿勢が良くなった」と言います。

以前は、長時間座る時にはクッションや座椅子をよく使っていました。手術後は、背筋が真っすぐになり、これまで取れなかった姿勢もできるようになったそうです。

■リハビリ再開…戸惑いと心配も

リハビリも再開しました。岡山県にある岡山ロボケアセンターで、退院後初めての、補助器具を使って歩く訓練です。

「あ~、なになに?」と戸惑うりおなちゃん。「焦れば焦るほど曲がっちゃうから」「頑張れ、(足を)出して」とエールを送られます。しかし、足をうまく動かすことができません。佳寿美さんに「右はちょっと曲がりすぎている。うまく動かせない」と伝えます。

佳寿美さん
「(前回の訓練から)ちょっと間が空いたので、もう一回慣れるのに…。ちょっと戻ってる感じはあるんですけど」

これまで順調に回復してきただけに、また振り出しに戻るのかと、佳寿美さんは心配していました。

■器具を外して歩いてみると…

でも、簡単に諦めるりおなちゃんではありません。リハビリを開始して1時間。「そう! 今(足の)出し方完璧じゃん」という声が上がりました。きれいに、足を交互に出せるようになりました。

さらに器具を外してみると、りおなちゃんはスタッフに両脇を支えられながら、自分の足を動かすことができました。「いいんじゃない!」とスタッフ。佳寿美さんは「すごい! 上手! 上手! 頑張れ! 頑張れ!」と見守っていました。

佳寿美さん
「また最初からになったらどうしようって思ったんですけど、そんなことなくて安心しました」

りおなちゃん
「めっちゃ回復して良くなってる。手術して良かった。イェイ! これからも頑張る」

また大きな大きな壁を一つ乗り越えた、りおなちゃん。次はどんな姿を見せてくれるのでしょうか。

(11月28日『news every.』より)

最終更新日:2024年11月30日 15:33