自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、東京地検特捜部は19日、安倍派と二階派の事務所に強制捜査に入りました。安倍派の事務所前から白賀エチエンヌ記者が中継。

自民党の2つの派閥事務所に強制捜査が入る異例の捜査となりましたが、安倍派の事務所では午後3時ごろ、押収した資料などを載せたとみられる車や、特捜部の係官らが出てきました。家宅捜索はすでに終わったものとみられます。

政治資金規正法違反の疑いで強制捜査を受けた安倍派の「清和政策研究会」では、所属議員の大半が収支報告書に記載のないキックバックを受けていたとみられ、関係者によりますと、総額は、直近5年間で5億円にのぼるとみられます。

安倍派への強制捜査と同じタイミングで特捜部が家宅捜索に入った二階派「志帥会」は、キックバックについては派閥側と議員側、双方の収支報告書に記載があるものの、直近5年間でノルマを超えた収入1億円あまりを記載していなかったとみられます。

今回、特捜部は、安倍派と二階派の事務所へ同時に家宅捜索に入りましたが、ある検察幹部は家宅捜索について、「なるべく早めにやるのが捜査のセオリーだ。早ければ早いほうがいい」と話していて、国会閉幕後の政治日程を踏まえた上、最短となる19日、2か所同時に強制捜査する判断になったとみられます。

安倍派と二階派の事務所への家宅捜索はすでに終わったとみられ、特捜部は、今後、押収した資料などを分析し、派閥の組織的な関与がなかったかなど、実態を詳しく調べるものとみられます。