卒寿の上皇后さま 親しいピアニストが語るそのお人柄
20日、卒寿を迎えられた上皇后さま。そのお人柄を親しいピアニストが語ってくれました。
小山実稚恵さん
「本当の深い優しさを、いつもそばで拝見させていただいた時に感じる」
20年近く親交のあるピアニスト・小山実稚恵さん。今月5日、上皇后さまは、小山さんの演奏会を鑑賞されました。
骨折はその翌日でした。
小山さん
「とにかくもうまず驚いてしまいまして、『えっ!』と思って」
私的な音楽の集まりなどで、上皇后さまと親交を重ねてきた小山さん。
ピアノで伴奏される時にお人柄を感じるといいます。
小山さん
「ただ単純に合わせるのではなく、(共演者を)どう導かれるかということを、(上皇后さまは)反射的に感じ取られて音楽を作られる。それはたぶん普段の生活で何か周りの気配であるとか。ものすごく的確に受け止められている」
そうした気配りを改めて感じたのは、コロナ禍の日々でした。
小山さん
「(コロナ禍で)音楽会自体が当初なくなりましたので。お電話いただいた時などは、必ず『皆さんどうされてますか』とか『音楽家の状況はどうですか』とか心にかけてくださる」
また練習中に急きょ、上皇さまが合流されるとなると…
小山さん
「『あ!上皇さまいらっしゃるのね』とおっしゃって、シュッと立たれて。それでスーッとお迎えに出られたり、とてもチャーミングなお姿で」
ご夫妻の絆の強さを知るだけに小山さんはリハビリ中の上皇后さまを気遣います。
小山さん
「陛下(上皇さま)のことをずっと思われているのではないか。心も痛められているのかしらと思い切なくなる。1日も早いご全快をお祈りするばかりです」