上皇さま90歳に 魚類研究者「パワーが上がっている」
きょう23日、90歳の誕生日を迎えられた上皇さま。今なお精力的なご様子を魚類研究者が語ってくれました。
◇
上皇さまは、今も週に3回、皇居にある生物学研究所とお住まいでハゼの分類に関する研究を続けられています。ご研究を支えているのが御用掛の林公義さんです。
宮内庁上皇職御用掛・林さん
「90歳になられた今日に、現役で標本を見ながら研究をされるっていう方が、いったい世界で何人いるんだろうかって、本当に上皇さま以外に名前が出てこない。今研究を本当に楽しまれてるというような感じですね」
これまでに34編の論文と10種の新種を発表された上皇さまは、退位後の2021年にも、2種の新種のハゼの論文を発表。現在、およそ40年前に発表した自身の論文を再検討し、2つのテーマに取り組まれているといいます。
林さん
「上皇さまのご性格から、一つそこで止まって一般的に言うと深みにはまるとですね、そこをずっとやられますから、一つの標本だけで終わってしまうっていうこともあるんですね。
――非常に集中されていますね。
林さん
「そうですね。それが上皇さまらしい研究の仕方なんですね」
コロナ禍が落ち着いた今年、4年ぶりに京都と奈良を訪れるなど少しずつ外出の機会を増やされました。地方でのご静養も再開し、夏には軽井沢へ。
上皇さまの研究への熱意は増していると林さんは見ています。
林さん
「我々だと例えば退職すると、あと趣味にっていう感じになったりするんですけれども、でもパワーは落ちますよね。上皇さまの場合は今、パワーが少しずつ逆に上がっている感じがするんですよ」「上皇さまのエネルギーが上昇する限りは、(研究の)環境づくりだけは私たちの責任としてやっておこうかなって思っております」
精力的に研究を続ける上皇さま、23日、90歳を迎えられました。