いじめ把握も適切な対応取らず…被害児童は転校 東京学芸大付属大泉小、文科省に重大事態として報告
東京学芸大学の付属大泉小学校で担任と学校が、いじめを把握していながら、被害児童に対し適切な対応を取っていなかったことがわかりました。
東京学芸大学は、東京・練馬区にある付属大泉小学校で当時小学校5年生だった男子児童が、いじめ被害を訴えていたにもかかわらず、担任と学校が適切な対応を取らず、その後、被害児童が転校していたことを明らかにしました。
大学によりますと、被害児童は去年から今年にかけて、同級生の児童から暴言などのいじめを受けていて、校内の生活アンケートを通じて、担任にいじめの被害を複数回、訴えていたということです。
いじめを把握した担任は、児童らに対してヒアリングや指導などを行い、加害児童が被害児童に謝罪したことで解決したと認識し、管理職には報告していませんでした。
しかし、その後もいじめは続き、去年12月に管理職である副校長へ報告されましたが、学校として組織的な対応を取らず、被害児童は今年4月にいじめを理由に転出していました。
付属小学校から児童の転出について報告を受けた大学は、先月31日、文科省に対し、この件をいじめの重大事態として報告。学芸大学は「被害児童と保護者に対して、転出に至ったことを大変申し訳なく思っている」と謝罪した上で今後、第三者委員会による調査を実施し、再発防止に向けた取り組みを進めるとしています。