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入管法改正案の廃案求め難民支援団体が国会前で集会「受け入れがたい」

2023年6月8日 11:18
入管法改正案の廃案求め難民支援団体が国会前で集会「受け入れがたい」
提供:#FREEUSHIKU/かりん

外国人の収容や送還のルールを見直す入管法改正案の廃案を求め、難民支援をする団体らが7日、国会前で集会を行いました。

国会で審議中の入管法改正案は、難民申請中は強制送還されないという規定を見直し、難民申請の3回目以降は、申請中でも強制送還の対象となるなどとしています。

難民認定をめぐっては、現在の法律では申請回数に上限がないため、外国人が強制送還を逃れようと、申請を繰り返すケースがあると指摘されています。このため、政府は、在留資格がなく送還の対象であるにもかかわらず、難民申請を繰り返しながら日本に留まり続ける外国人を問題視し、今国会での改正を求めています。

これに対し、難民を支援する団体などは、改正案の廃案を訴え、7日夜、国会前で集会を行い、約4000人(主催者発表)が参加しました。

集会を主催した団体のひとつ#FREEUSHIKUの長島結さんは、「難民認定率が他国に比べて極端に低い日本で、改善するどころか、助長するような内容の改正案が審議されていることが、受け入れがたい」と廃案を強く求めています。

この問題に取り組む児玉晃一弁護士は改正案について、「強制送還されると命に危険がある保護すべき人を保護できない改正案だ」と指摘します。また、難民らが、避難先に日本を選ぶ理由について、「インバウンドの観光推進で、他の国に比べて外国人が入国しやすいため」とした上で、「命からがら逃げてきた人が、その後、難民認定されにくいことを知る」と話しています。

※写真提供:#FREEUSHIKU/かりん