低体温症は全国どこでも…対策訴える 災害避難先めぐりシンポ開催
冬の厳しい時期に自然災害が発生した場合の避難先での課題をテーマとしたシンポジウムが開かれ、命を落とす危険性がある低体温症について、全国どこでも季節を問わずおきる可能性があるとして、対策の必要性を訴えました。
日本赤十字北海道看護大学・根本昌宏教授「(津波などで)ぬれた体のまま、ぬれた衣服のまま、きちんと命を守れるのか。逃げたあとの避難生活で低体温症をおこさないように、どのようなことをしたらいいのか」
石巻赤十字病院・植田信策副院長「避難所環境さえ改善すれば、健康被害が抑制されて、災害関連死が回避できるんじゃないか」
19日行われたシンポジウムでは、冬の厳しい時期に地震や津波が発生した場合、低体温症による被害をどのように軽減すべきか、被災者支援について話し合いました。
専門家からは、低体温症の発症は北日本など寒冷地だけに限られた話ではなく、季節や地域を問わずおきる可能性があるとし、全国で対策を進める必要があると指摘されました。
また、避難所での低体温症対策として、床に直接寝ることをやめて、ダンボールベッドを使用するほか、温かい栄養バランスのとれた食事の提供が必要として、国や自治体などに対策を求めています。