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能登半島地震からまもなく1年 あわら市で被災した家屋の公費解体始まる 日常を取り戻す新たな一歩に

2024年12月6日 15:42
能登半島地震からまもなく1年 あわら市で被災した家屋の公費解体始まる 日常を取り戻す新たな一歩に
能登半島地震で被災した家屋の公費解体が始まる(6日午前10時あわら市滝)

能登半島地震からまもなく1年。福井県内で最も被害が多かったあわら市では被災家屋の公費解体が始まりました。住人たちは、思い出が詰まった家との別れを惜しみながら、日常を取り戻す新たな一歩を踏みだしました。

壁が壊され、床がはがされていきます。

あわら市滝で、能登半島地震で半壊した住宅の公費解体が6日から始まりました。

住人の辻美行さん(34)は、解体の様子を見守りながら、慣れ親しんだ我が家で過ごした日に思いをはせていました。

■辻美行さん(34)
「この長い廊下は、僕が小さい頃、家中走り回って過ごしたきた廊下なので、子どもの頃の思い出とかが強く残った場所」


■辻美行さん(1月の取材時)
「歩くと家が崩れるんじゃないかなと恐い状態ななので、もう僕ら個人で住める判断ではないので、親戚の家に避難している状態」

母親と2人で暮らしていた自宅は、応急危険度判定で「要注意」の判定を受け住めなくなったため、現在は市営住宅で暮らしています。

県内で最も被害の大きかったあわら市では全壊が2軒、大規模半壊が6軒、半壊14軒のあわせて22軒の被害が確認されています。

このうち6日までに公費解体や自費解体であわせて6軒の解体が完了していて、辻さんを含む2軒で現在解体が行われています。

■辻美行さん
「地盤がだいぶ下に下がって、家が宙に浮いている状態になるので、地盤を直すことが出来ない状態 取壊したもこの土地に住むことが出来ない」

生まれ育った場所では暮らせなくなったものの、どうしても残したいものがありました。

■辻美行さん
「この木を残したくて お母さんが植えた木で、大きくなってきたので、しっかり綺麗に花が咲くので、それはやっぱり残したい 次に住む所に植えたい」

母親が植えたハナミズキ。思い出をつなぐ復興のシンボルにして、新居ができたら移したいと考えています。

■辻美行さん
「仕事をがんばって、なんとか早めに再起できるように、1日でも早く、家族もいるので、安心した暮らしができるように、1日でも早くしていきたい」

能登半島地震から間もなく1年。被災した人たちは行き場のない感情に苦しみながらも、日常を取り戻そうと少しずつ歩みを進めています。

最終更新日:2024年12月6日 19:19
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