心疾患の子どもたちの“救世主”に 繊維の技術で特殊なパッチ誕生 福井経編興業が大学などと共同開発 6月から販売開始
プロジェクト開始から10年。100人に1人ともいわれる心疾患の子どもたちの"救世主"が誕生です。福井市の繊維メーカーなどが開発した穴の開いた心臓や血管の手術に使う特殊なパッチの販売がまもなく始まります。
心・血管修復パッチ「シンフォリウム」は福井市の福井経編興業と大阪医科薬科大学、繊維メーカーの帝人が2014年から共同で開発を進めてきました。特殊な編み方の糸とゼラチンを使うことで、体内で自分の組織に置き換わるのが特長で、乳幼児にとっては成長してから再び手術するためのリスク低減が図られ、 患者と家族の負担を軽減することが期待されています。
同製品は去年夏、国から製造販売の承認を受けていて、6月12日から販売が始まります。
■福井経編興業 髙木義秀社長
「いつ成功して上梓(じょうし)できるか、常に重しを抱えてやってきた。部下にも助けられた」
今後は心・血管修復パッチの開発で得られたノウハウをもとに、新しい製品の開発に取り組みたいとしています。