無料駐車場“パンク状態” 「全然止められない」越前たけふ駅 高速バスの利用客などあふれる
北陸新幹線の開業から1か月がたちました。越前たけふ駅では少し困った事態が起きています。駅周辺に整備された600台分の無料駐車場が大混雑していて、新幹線やバスの利用客が利用できないケースも。一体何が起きているのか、現地を取材しました。
県内で唯一新幹線単独の駅として整備された越前たけふ駅。開業以来、土日を中心に駅の東西の無料駐車場では混雑が続いています。
■越前市民
「昔は結構簡単に止められたけど、最近は全然止められない。新幹線に乗るときに不便かな」
■敦賀市民
「何周もしてやっと1台停めるところがあったくらい。『えぇ~』と思ってびっくりしたら(道の駅の)中の店もいっぱい。武生はすごい」
在来線の駅と併設していない越前たけふ駅。当初から乗客の利便性が懸念されていましたが、越前市の山田市長は開業前、FBCの取材に対し、このように話していました。
■越前市 山田賢一市長
「600台を超える無料の駐車場がある。車との乗り換えについては、他の3駅よりもアドバンテージがある」
北陸道の武生インターチェンジからも近いという立地を生かして、道の駅がある駅の西側にはおよそ170台、東側にはおよそ430台の合わせて600台以上の駐車場を整備し、駐車料金を無料にすることで利便性をアピールしてきました。
利用客に話を聞いてみると、新幹線や高速バスで県外に出かける人が、長時間止めたままにするケースが多いようです。
■高速バスで名古屋へ行く人
「ライブに名古屋まで行ってくる。裏の駐車場に(車を)停めてます。半日以上は止めっぱなし」
「やっぱり無料というところ。一番の魅力は」
無料にひかれて、こんな所からも利用者が…。
■高速バスを利用した人
「あわら市(から)。駐車料金が無料なので。きのう停めたので1日中」
想定外の混雑を受けて、市は3月下旬、東側の駐車場に新幹線と高速バスの利用客を優先とする看板を設置しました。
一方、道の駅がある西側の駐車場ではこんな場面も。
■リポート・亀島愛永記者
「昼時になって駐車場を利用する車が増えてきました。その影響か大型車用のスペースに駐車する一般車両も見られます」
駅に隣接する道の駅では、去年3月のオープンから1年間の入館者数が63万人と、目標としていた25万人を大きく上回る結果に。道の駅の好調ぶりも混雑の要因の1つとなっているようです。
なお、市には「利用できなかった」との苦情も寄せられていて、大型連休にはさらに多くの利用が見込まれることから、市では新幹線やバスの利用客が問題なく駐車できるよう対策を検討しています。