福井市内でバナナ栽培? 脱サラで挑戦中、ハウス内に150株 秋にも初出荷予定
南国原産で幅広い世代におなじみのバナナ。福井市内でバナナ栽培に挑戦している男性がいます。うまく栽培できるのでしょうか。現場を取材しました。
■リポート・吉岡弘起記者
「巨大な葉が生い茂るバナナが栽培されているのは、南国でも植物園でもありません。福井市内の田園地帯です」
福井市板垣の栽培農家江島尚希さん(61)。広さ800平方メートルのハウスで150株のバナナの木を栽培しています。品種は甘みが強くもっちりとした食感の台湾バナナ由来のもので、去年10月に植えた苗木は高さ4メートルほどに育っています。定年を前に脱サラした江島さんは農業法人を立ち上げ、県内では珍しい本格栽培に挑戦しています。
■江島農産 江島尚希代表社員
「バナナを作りたくて農業をやろうと思ったのが最初。60(歳)過ぎて、70~80(歳)になっても何かしてようと思っても、きつい仕事は難しいので。無理のないものがいいかなと思って、バナナがいいかなと」
南国のフルーツが福井で育つのか。江島さんによると、バナナの種子の細胞を一旦凍らせることで、耐寒性が備わるそうです。一方、ハウス内は冬場の夜間でも15度程度に保つことが必要で、光熱費だけでも多い月には50万円ほどかかるそうです。
■江島農産 江島尚希代表社員
「はじめ冗談半分でしていたけど、周りが盛り上がってきて。そんならやろうかなとなった。バナナの話はみんなうれしそうにする。面白いのかなと思っている」
バナナは順調に育つと、秋までに1株から200本ほど収穫できる予定で、県産バナナの初出荷に期待が高まります。