高温に耐える稲に切り替えて作付け 外食産業の需要増加に期待
去年夏の記録的猛暑では稲作にも大きな被害がありました。今年も気温が高い日が見込まれる中、坂井市内の稲作農家が高温に強い品種に切り換えて栽培に挑戦しています。
坂井市坂井町福島で高温に耐えるイネの作付けに取り組むのは田中勇樹さん(45)です。
市内の水田あわせて50ヘクタールを請け負っています。
去年夏は記録的な猛暑による高温障害で、早生のハナエチゼンの収穫量が2割近く落ち込み、農業資材や肥料の価格が高止まりする中で苦しい経営を強いられました。
田中農園 田中勇樹代表
「粒が小さかったり、重さ自体一粒一粒が小さくなった。400万円ぐらい減収になった。」
今シーズンは、ハナエチゼンから、高温強い「つきあかり」に品種を切り換え、作付け面積を全体の半分まで拡げました。
田中農園 田中勇樹代表
「去年に限らず、今年も来年もこのような感じで毎年猛暑になるのか。さらに暖冬で水不足になったので、そちらも心配。」
去年は新潟など各地のコメの産地も軒並み不作となり供給量が減りました。
一方でインバウンドや外食産業で需要が高まり、全国的にコメの卸売価格は高くなっています。
田中さん
「去年の秋終わりからコメについて問い合わせの電話が多い、来年の作付け分も契約を結びたいという話もある。需要はあるのかなと。」
品質の高いコメを消費者に届けようと、生産者は暑い夏に向けて対策に取り組んでいます。