「サバ缶 × チョコレート」にリピーター……食の“意外な食べ合わせ”
「豚汁にバター」、「サバ缶にチョコレート」など……食の“意外な食べ合わせ”のメニューが人気となっています。当初は“興味本位”で買っていた人が多かったものが、リピーター続出で、“定番化”したものもあるといいます。
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全国展開するうどんチェーン、丸亀製麺が先月29日から新しく始めたのは、寒い冬にぴったりの温かい「俺たちの豚汁うどん」(並790円)です。
このメニューのために用意されたのが、“意外な食べ合わせ”のトッピング。「刻んだニラ」と「バター」です。「豚汁にバター」という、あまり耳なじみのない組み合わせながら、食べた人たちには好評でした。
“豚汁にバター”食べた人
「バターがいい感じの風味を出しているといいますか」
「バター入れたらまろやかになって。おいしいです」
この食べ合わせは、「味噌バターらーめん」に着想を得て考案したといいます。ベースとなる豚汁うどんは、人気アイドルグループ「TOKIO」の松岡昌宏さんと、約1年かけて共同開発したといいます。
丸亀製麺・マーケティング本部 阿部明日香さん
「冬の定番である豚汁で熱々のものを食べて、寒い冬を乗り切ってほしいという思いを込めております」
この豚汁うどんは、発売から10日間ですでに約50万食の注文が入っているということです。
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リピーター続出の“意外な食べ合わせ”商品が話題となっているのが、岩手県のアンテナショップ「いわて銀河プラザ」です。
いわて銀河プラザ 高橋洋幸副店長
「組み合わせというのが意外だということで、(発売当初は)興味本位で買っていただくようなお客さまが非常に多かったです。最近は定番化というか、リピートのお客さまが非常に多く、好評ですね」
それが、「サバの缶詰」に、なんと「チョコレート」を組み合わせた、「さばチョコレート風味 」(410円)です。大手サバ缶メーカーの「岩手缶詰」が手がけた変わり種のサバ缶です。
番組スタッフが食べてみたところ―――
「サバのにおいが強いです。口に入れた瞬間はサバの味が強いんですけれども、後からチョコレートの風味を感じます」
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“意外な食べ合わせ”メニューの中には、歴史があるものもあります。取材したのは、広島に本店をかまえ、来年、60年を迎えるカキの専門店です。
銀座かなわ 料理長・植木武さん
「おそらく、初代料理長が考案されたメニューで、40年以上はたつと思います」
今、ちょうど旬を迎えているプリプリの「カキ」と、食べ合わせるのは「りんご」です。
中をくりぬいたりんごに、炒めたカキやキノコなどを入れて、その上に、りんごの果肉を使ったソースとチーズでふたをします。オーブンでこんがり焼いたら、器ごと食べられるカキのグラタンが出来上がります。(※かきと林檎のグラタン:1650円)
銀座かなわ料理長 植木武さん
「カキと(りんごを)一緒に食べたときも、カキのうま味が出てくる感じになってますね。(今が)一番おいしい季節ですね」
初代料理長のアイデアを守り続けている、このグラタン。現代人の味覚に合わせて改良を加え続け、今も進化を続けているということです。