福井大学附属義務教育学校は22日、去年卒業した元生徒が複数の同級生からのいじめを理由に1年間不登校となっていたことを公表しました。

この問題は、去年4月に中学3年生にあたる9年生の生徒が、新学期から卒業するまで1年間にわたって不登校となったのをきっかけに、学校が第三者を交えた調査委員会を立ち上げて事実関係の確認を進めていて、福井大学は22日に調査結果を公表し、卒業した元生徒が主張する複数の同級生からのいじめがあったことを認めました。

調査報告書によりますと、元生徒は不登校となる1か月前に修学旅行の農業体験で、同級生が投げた牛糞などを混ぜた堆肥が目に入ったものの謝罪の言葉はなかったということです。このため元生徒は「わざとかけられた」と受け止め、精神的な苦痛を感じるに至ったとし、いじめだと結論付けました。

このほか元生徒は、小学生にあたる前期課程の時から別の同級生に無視をされたり、舌打ちをされたりしたことで心理的な苦痛を感じていたことも明らかになりました。

学校は今回の調査結果を重く受け止め、今後はタブレットを使ったいじめアンケートなどを通じて速やかに事態を把握するとともに、再発防止に努めたいとしています。