快音支える職人技 プロ野球開幕前に大忙し 越前市のバット製造工場
来月29日のプロ野球開幕を前に、越前市のバット製造工場では選手一人ひとりのオーダーにあわせたバットづくりが最盛期を迎えています。選手ごとに長さや重さなどが違う特注品で、26日も、「削り」の職人がミリ単位で形を整えていました。(2月26日)
大手スポーツ用品メーカーゼットの製造部門ゼットクリエイト(越前市)では、ヤクルトスワローズの中村悠平選手や、オリックスバファローズの森友哉選手など、80人のプロ野球選手のバットを手がけています。北米産のメープル材を機械で成形したあと、工場に2人だけの「削り」の職人が仕上げていました。
この工場では、プロ野球選手だけで年に3000本のバットを製造するしている他、社会人選手や大学選手などのバットも製造しています。シーズンオフには数人の選手が工場を訪れ、シーズンに向け打ち合わせを行いました。
同社のバット職人・山崎博史さんは「木なので全部が全部その選手の思い通りのバットにはならない。1本1本ヒットを打ってくれとかいい結果になるような思いを込めて、丁寧に削っている」と話していました。