新幹線並みのスピード…最大で時速200キロにも 雪崩の危険性について専門家に聞く
記録的な大雪となった県内で今後も気をつけなければならないのが雪崩です。最大で時速200キロものスピードで迫る雪崩の危険性について専門家に話を聞きました。
2月10日、福島市の山あいで発生した「雪崩」。県道が通行止めとなり、ホテルの宿泊者や従業員らが孤立状態となりました。
■孤立したホテルの従業員
「(来たら通行止め?)通行止めで、警備員にいけないと。たまに雪崩で通れなくなると話は聞いていました。怖いですね」
雪崩発生から7時間半、県が除雪を進め、通行止めは解除されました。
その約10分後。解除された道を進んでいたところ、山の上の方から白い煙のような塊がものすごい勢いで 迫ってきます。これが2度目の雪崩が発生した瞬間です。
この雪崩について、専門家に話を聞くと。
■長岡技術科学大学 上村靖司 教授
「かなりの長距離を走ってくるということがあるので、思いがけないところまで到達する可能性がある、そういう意味では怖い」
上村教授によりますと、今回、発生した雪崩は、古い積雪面に降り積もった新雪が滑り落ちる「表層雪崩」だといいます。
短期間に多量の降雪があったとき発生しやすく、雪崩の速度は新幹線並みの時速200キロメートルに達することもあります。
また、上村教授は「表層雪崩」は事前に発生の予測をすることが難しいと指摘します。
■長岡技術科学大学 上村靖司 教授
「集中的な雪が降るという降り方が起こるようになってしまっているので、ますます読みにくくなっている」
大雪がもたらした今回の雪崩。今後も雪崩が発生しやすい急斜面には近づかないなど注意が必要です。