「園遊会」雨の中5年ぶりに開催 五輪メダリストらが出席
11日午後1時半すぎに、雨が降り出した東京・赤坂御苑。あいにくの天気のなか、天皇皇后両陛下主催の春の園遊会が開かれました。代替わりや新型コロナの影響で、園遊会が開催されるのは、約5年ぶり、令和になり初めてです。
午後2時半ごろ、天皇皇后両陛下と皇族方が園遊会の会場に姿を見せられました。
アヤメが描かれた水色の着物姿の皇后さまをはじめ、女性皇族方は全員和装で臨まれました。
感染対策のため、出席者はこれまでの半数となる約1000人。
その中には、オリンピック・パラリンピックの金メダリストたちの姿がありました。
今年1月に引退した、車いすテニス界のレジェンド・国枝慎吾さん(39)はスーツ姿。
東京五輪で卓球混合ダブルス“金”の伊藤美誠選手(22)はイエローのセットアップ。
そして北京五輪スピードスケート1000m“金”の高木美帆 選手(28)は艶やかな着物姿で出席しました。
午後3時ごろ、両陛下が高木選手の前へ。金メダルを獲得した北京オリンピックについて触れられました。
天皇陛下
「コロナで随分と大変なこと多かったんじゃないですか?」
高木美帆選手(28)
「会場が中国ということもあって、隔離も徹底的にされていたのでコロナ対策が厳しくて、オリンピックとはまた別のストレスをたくさんみんな抱えていたと思いますが、無事に終えられてよかった」
続いて、東京五輪では水谷選手と組んだ混合ダブルスで金メダルを獲得した卓球の伊藤美誠選手。
天皇陛下
「いろいろご苦労も多かったんじゃないですか?」
伊藤美誠選手(22)
「コロナの時期で1年間延期になって、ただその1年間のなかで何ができるかなって考えて、もしかしたら2020年に行われていたら優勝できなかったかもしれないと思ったし、1年延期になって自分の実力を あげることができたので、そこで優勝することができたんじゃないかなと思っています」
皇后さま
「随分小さいときからたくさん(練習を)?」
伊藤美誠選手(22)
「そうです。2歳くらいからお母さんと練習して」
天皇陛下
「厳しかったですね」
伊藤美誠選手(22)
「とても言えないような内容なんですけど」
皇后さまは、伊藤選手の母のサポートについて聞かれていました。
皇后さま
「お母様が作られたおにぎりを?」
伊藤美誠選手(22)
「そうなんです、試合前に。試合10分前とかでも1口でも食べられるような。卓球の試合は長くなることもあるので、1時間でももつように、お母さんがいつも頑張って朝早くからやってくれました」
そして、3月に国民栄誉賞を受賞した車いすテニスの“第一人者”国枝慎吾さん。
天皇陛下
「本当に多くの人に車いすテニスの素晴らしさをお伝えになった」
国枝慎吾さん(39)
「長らく応援していただきありがとうございました」
皇后さま
「本当に素晴らしいご活躍で」
国枝慎吾さん(39)
「ありがとうございます」
皇后さま
「ご家族様ですか?」
国枝慎吾さん(39)
「妻です」
皇后さま
「いかがですかこれまで?」
皇后さまは国枝選手の妻にもねぎらいの言葉をかけられていました。
即位後初めて主催する園遊会に臨まれた両陛下。
1人1人との懇談時間をたっぷりとられた園遊会となりました。