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『HHCH』2日から使用禁止 “マトリ”は買い占めを警戒 業者は値下げも 福岡

2023年12月1日 17:56
『HHCH』2日から使用禁止 “マトリ”は買い占めを警戒 業者は値下げも 福岡
マトリは買い占めを警戒

食べた人が相次いで体調不良を訴えた『大麻グミ』について、これに含まれる成分『HHCH』を厚生労働省は指定薬物とし、12月2日から販売や使用などが禁止されます。『HHCH』を扱う店ではすでに販売をやめるところがある一方、SNSでは禁止前に売り尽くそうとする動きが見られました。

11月23日、福岡市のとある店の前です。

■山木康聖ディレクター
「看板には今回指定薬物となった『HHCH』の文字が並んでいます。」

目に入ってきたのは『HHCH』の文字です。購入した人に話を聞きました。

■『HHCH』を購入(20代)
「リラックスできるし、息抜きにもなる。愛用している人間からしたら、きついところに押し込まれるみたいな。違法になったらやめます。」

この1週間後の11月30日、福岡市内の7店舗を回ってみると、どこにも『HHCH』を強調する看板は見当たりませんでした。

■吉原美樹記者
「SNS上では『HHCH』商品が全品50%引きと書かれています。」

店にある『HHCH』の商品を大幅に値下げし、来店を促すようなコメントが記されていました。

今回新たに指定薬物となった『HHCH』は、食べた人が相次いで体調不良を訴えた大麻グミに含まれていた成分です。そもそも、どういったものなのでしょうか。

■湘南医療大学薬学部・舩田正彦教授
「例えば意識障害を起こすこと、さらに作用が強い場合には、吐き気をもよおす。『THC(大麻に含まれる成分)』と類似の作用を示すことが考えられています。」

『THC』とは大麻に含まれる成分の1つです。幻覚などの精神作用があり、大麻取締法などで規制されています。

この『THC』に構造が近い化合物が『THCH』です。大麻の成分と似ていて、規制の抜け道となっていましたが、ことし8月、販売や使用などが禁止される指定薬物となりました。

そしてこの『THCH』から構造をさらに変えたものが、大麻グミの成分『HHCH』です。

これまで規制の対象になっていませんでしたが、11月22日に指定薬物となり、12月2日から所持や使用、流通が禁止されます。

11月30日に販売店を回ってみると取材はすべてNGでした。話を聞くと、すでに『HHCH』の販売を中止したといいます。

別の店の前には複数の人がいました。九州厚生局麻薬取締部、通称“マトリ”です。規制前の買い占めを制限しようと、立ち入り検査を行っていました。

実際にいま、どれほどの『HHCH』が出回っているのでしょうか。福岡市内でSNSを使って販売する業者に接触しました。

■業者
「(Q.ほしいという客は多い?)100人以上はいると思います。20代くらいまでが多いんですけど、普通のおじさんとかもいて割と広いのかなと。」

この業者も、販売が禁止される12月2日までに在庫を売り切るため、値下げしたといいます。

■業者
「『HHCH』の魅力は、大麻に似たような精神作用がある上で、逮捕のリスクがないところなので。(Q.今回の規制っていうのは?)あまり痛くはない。合法の中で商材を選んでいく。」

法をかいくぐる新たな商品を販売すると話しました。こうした、いたちごっこが続く背景には、若者を中心に大麻に対する誤った認識があります。

■20代
「別に悪いものじゃないという認識に近くなっている。タバコと同じくらいかもしれないです、感覚としては。」
「身近かどうかというと身近。(Q.抵抗感は?)全然別に。合法になれば。」

『HHCH』に代わる新たな成分の危険性について、専門家は警鐘を鳴らします。

■舩田教授
「強力な作用を示すような化合物も存在する可能性がある。分からない効果を摂取することで、自ら試しているという非常に危険な状況であることは認識してもらいたい。」

12月2日から『HHCH』が禁止されます。今後、類似した薬物が出回る可能性があることから、厚生労働省は、包括的な規制も検討する方針です。

健康被害を及ぼす恐れのある薬物を、合法という甘い言葉にのって安易に手にするのは危険です。

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