ヘルメットが自転車通学の条件になったのに… 努力義務になって1年 高校生の着用率は3.5%で最も低く 福岡
自転車に乗る時のヘルメット着用が“努力義務”となってから、4月で1年となりました。新学期を迎え、北九州市の県立高校では警察や生徒会が、自転車で通学する生徒たちにヘルメット着用を呼びかけました。
10日朝、北九州市小倉南区の小倉東高校では、警察官や生徒会のメンバーが、自転車で通学している生徒たちにヘルメット着用を呼びかけました。
■生徒会
「おはようございます!ヘルメット着用をよろしくお願いします!」
小倉東高校では、生徒の8割が通学に自転車を利用しているということです。
■宮原真記者
「学生たちが今自転車で通学していますが、ヘルメットを着用している生徒はまばらです。」
自転車に乗る時のヘルメット着用は、去年4月から法律で“努力義務”となりました。
しかし、警察が去年7月に行った調査によると、福岡県内の着用率は10.0%。10人に1人しかヘルメットをかぶっていませんでした。
さらに年代別で見てみると、高校生が3.5%と最も低かったということです。
また、県内では去年1年間で学生が絡む自転車関連の事故が1222件起きていますが、このうち高校生の割合が4割を超えていました。
10日朝、呼びかけが行われた小倉東高校は、去年、福岡県警からヘルメット着用を推進するモデル校に指定されています。
新年度からは、ヘルメットを準備することを、自転車通学を許可する条件に加えました。
■小倉東高校・平本晃 教諭
「命を守る行動ということで、(ヘルメット)着用のお願いをしています。ちょっと難しいという感覚はあるが、生徒たちも真剣に自分の命について考えてくれているので、少しずつだが着用率は上がってきていると実感しています。」
県内では去年、自転車に乗っている時の事故で12人が命を落としました。
その半数の6人が頭にダメージを受けていて、ヘルメットを着用していたのは1人だけでした。
警察は「ヘルメットをかぶり、交通ルールもしっかり守って、自転車に乗ってほしい」と呼びかけています。