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堀江会長率いる新生CROSS FM 赤字ラジオ局で地元企業を巻き込む“大実験”

2023年11月21日 18:04
堀江会長率いる新生CROSS FM 赤字ラジオ局で地元企業を巻き込む“大実験”

福岡県八女市出身の実業家、堀江貴文さんがラジオ局、CROSS FMの経営を引き継いでからまもなく3か月です。赤字経営が続くラジオ局での大実験は、どのように進んでいるのでしょうか。

北九州市に本社を置くCROSS FMはことし9月、新体制を発表しました。

先頭に立つのは、およそ20年前にニッポン放送の買収劇で世間をにぎわせた実業家、堀江貴文会長(51)です。

その特徴は、圧倒的なスピードです。経営に加わった3週間後には有料のイベントを実施し、これまで何度も福岡を訪れ、新生CROSS FMのビジョンを示してきました。

■CROSS FM・堀江貴文会長
「ラジオ業界のトレンドは完全にイベントなんですよ。1回ちょっとやってみて、テストしてみてダメだったらすぐやめて次いく。」

そして、堀江会長と肩を並べスピード感をもって改革を進めるのは、大出整社長(44)です。堀江会長とは10年来の付き合いです。

■司会
「あの、実際大きく変わるのって。おそらく来年4月くらいなんじゃないかなとは思うのですが。」
■大出社長
「何がですか?」
■堀江会長
「何がですか?」
■立山さん
「改編とか、変わるのって。」
■堀江会長
「いやいやいやいやいや!」
■大出社長
「4月って遅すぎでしょ。」
■堀江会長
「遅すぎですよ、ほんと。」

掲げたキャッチコピーは、『電波をつかった、大実験をしよう。』です。赤字のラジオ局を舞台に、新たなストーリーが始まっています。

大出氏は大手商社や投資会社を経て、CROSS FMの社長となりました。まず取り組んているのが、地元経営者との関係作りです。

■大出社長
「我々の新生CROSS FMとしてお手伝いさせていただきたい。」

■電気関係
「面白そうですよね。どんなことされるのかなと。そういう興味もあって来ました。」
■法律関係
「自分の会社にとって良い方向になるのであれば、コラボできたら面白いなと思います。」

大出社長は、情報インフラとしてのラジオ局の価値を訴えます。目指すのは、慢性的に続いていた赤字からの脱却です。

■大出社長
「9月6日に引き継がせていただいてから、私のほうで12月末までに収支で黒字転換するという目標を立てて、新規収入を積み上げて赤字幅を縮小しているという状況です。」

新規スポンサーを次々と獲得し、2か月あまりで収支を改善し、年内には黒字化の見通しが立っているといいます。

11月、新生CROSS FMには堀江氏の思いに共感し新たに1人の女性が入社しました。

■セールスマネージャー・松永知子さん
「自分の資質を最大限、会社で生かしていけるんだというのが改めて自分で認識できたので、楽しみながら頑張っていきたいと思います。」

熊本から引っ越してきた女性は、大手アパレル業界から転職しました。

■大出社長
「彼女の場合は高い目標に対して、よく分からないんだけど行っちゃって、とりあえずやり切るみたいな再現性が多分あると思った。タフさとチャレンジ精神を持っているので、それが一番重要だと思うんですよ。」

その一方で、新体制に変わったのを機に、会社を離れる決断をした社員もいます。

■大出社長
「新しいカルチャーになったことが、すごくストレスに感じてしまうという人もいると思いますし、そこは避けられない部分と思うんですね。それに合わせてカルチャーを変えるっていう選択肢は、会社としてはあり得ない。」

CROSS FMが次に手がけるのは、11月26日に実施する、謎解きロゲイニングという街歩きのイベントです。今回は初めて、ラジオの生放送と連動します。

参加者は、ラジオで堀江会長から出される謎解きのヒントを聞きながら、制限時間内に地図に示された場所でお題をクリアし、獲得点数を競います。

当初100人としていた参加者の目標は、400人と大きく増やしました。

■堀江会長
「チーム全員がちょっとずつ背伸びをしないといけないぐらいのハードルを決めるんですよ。新しいことをするときは。」

大出社長はイベントの集客とスポンサー探しに奔走していました。営業で訪れた企業では、新生CROSS FMとしての思いをみずからぶつけます。

■大出社長
「この機会を生かして、まずは御社と何かこの2時間の枠の中で、ちゃんとした提案ができないかなと思っているのですが、ご興味あれば改めて。」
■大信住器・元吉敏文社長
「あ、もういいですよ、しましょう。」

熱意が伝わったのか、なんと即決で協賛スポンサーが決まりました。

■元吉社長
「アクティブでパワーがあるなというのが印象。目力もそうですし、やっぱり面白いですね。聞いていて。何か変わりそうなCROSS FMに、もうすごい期待を抱いています。」

■大出社長
「途中でやめたくなったりとか、ウッていう時があるんですけど、目標があって、突き進むべきところがあるので。どんなにタフでも楽しさに変えてしまおうというメンタリティーで取り組んでいます。」

堀江氏とともにCROSS FMで始まった大実験は、地元企業を巻き込んで、北九州市に、さらに九州全体に新たな風を起こすべく歩みを前に進めています。

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