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福岡で実用化へ 日本初!次世代の再生可能エネルギー『浸透圧発電』とは

2023年10月6日 17:44
福岡で実用化へ 日本初!次世代の再生可能エネルギー『浸透圧発電』とは
日本初の『浸透圧発電』 福岡で実用化へ

10月6日、福岡市の高島市長は、次世代の再生可能エネルギーの実用化を発表しました。日本では初めてとなる発電方法ですが、その資源は私たちの身近にあるものなんです。

■福岡市・高島市長
「まさに福岡だからこそ生まれうるチャレンジだと思っています。逆境が生んだ奇跡というか、チャレンジだと言える。」

6日、長崎市の機械メーカーとともに会見に臨んだ福岡市の高島市長が、将来の可能性に期待感を示した技術とは、耳慣れない『浸透圧発電』です。

そもそも浸透圧とはいったい何なのか、説明します。

塩を通さず水だけを通す膜の両側に、普通の水と水に塩を溶かした塩水を入れると、2つの水は同じ濃さになろうとするため、普通の水が膜を通過し、塩水のほうに移動します。その分、塩水の高さが上がります。この水を持ち上げる力を、『浸透圧』と言います。

『浸透圧発電』では、この浸透現象できた水の流れを利用して、タービンを回し発電します。

さらに注目したいのが、その資源です。

日本の政令市としては唯一、水源となる一級河川がない福岡市では、2005年から海水を淡水化する施設で飲み水をつくっています。しかし、その過程で通常の海水の2倍以上の濃度の塩水が排水として発生します。

この濃い塩水とともに今回の浸透圧発電で使うのが、福岡市の下水処理場で出た処理水です。つまり、本来捨てられていたもの使ってエネルギーを生み出す、日本では初めての技術です。

福岡市によりますと、そのパワーはメガソーラー級で、一般家庭の約300戸分の使用電力をまかなえるということです。

■福岡市・高島市長
「資源がどこにでもある、24時間稼働できるという中で、効率のいい形でエネルギーを取り出せるように関係する皆さんと一緒になって取り組みたい。」

『浸透圧発電』は、今年度から発電施設の建設が始まり、再来年の稼働開始を予定しています。

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