クイーンビートル「浸水隠し」で運航会社社長が交代 14日に記者会見へ センサーの位置をずらして運航続ける 福岡
博多と韓国・釜山を結ぶ高速船「クイーンビートル」が亀裂による浸水を隠し、4か月間、運航を続けていた問題です。この問題を受けてJR九州は13日、運航する「JR九州高速船」の社長が交代すると発表しました。「浸水隠し」は国の抜き打ち監査で発覚し、クイーンビートルは13日から運休しています。
13日午前、博多港国際ターミナルのクイーンビートルの受付カウンターには、運休になったことを知らない外国人旅行客の姿がありました。
■アメリカ人旅行客
「運休となっていることは知らなかった。プサンに行く別の方法を探さないといけない。少し怒っています。」
運航会社「JR九州高速船」の親会社であるJR九州によりますと、クイーンビートルはことし2月、浸水が見つかりましたが、修理や検査、国への報告をせず、およそ4か月運航を続けていました。
その間、浸水センサーの位置を故意にずらすなどしていて、8月、国の抜き打ち監査で発覚しました。
クイーンビートルの運休は13日から当面続く見通しで、9月末までの予約については、料金の払い戻しに加え、ほかの交通機関への振り替え代などを補助するということです。
事態を重く見たJR九州は、13日付でJR九州高速船の社長を、JR九州エンジニアリングの経営企画部長の大羽健司氏(56)に交代させました。社長を退いた田中渉氏(56)は取締役にとどまり、国の監査の対応にあたるということです。
また、14日午前11時から、JR九州高速船の大羽 新社長とJR九州の松下琢磨 総合企画本部長が記者会見し、今回の問題について説明するということです。