アビスパ・大雨災害・映画館復活 今年の漢字を福岡で聞きました 来年はどんな年に?
12日午後、日本漢字能力検定協会が「今年の漢字」を発表しました。福岡でも、さまざまなことがあったことし、人々が選んだ一文字を聞きました。
12日午後2時すぎ、今年の漢字が「税」と発表されました。4万円の定額減「税」や、インボイス制度、そして、ふるさと納「税」などことしは1年を通して「税」にまつわる議論が活発に行われました。「税」の字が選ばれるのは、消費税が8%に引き上げられた2014年以来9年ぶりのことです。
福岡のニュースも盛りだくさんだったことし、街でことしの漢字について聞きました。
■女性
「新。娘2人が中学と高校に入学して、私も転職して新しい推しに出会えて、いっぱい新しい好きなバンドに出会えたので。コロナも落ち着いてライブもいっぱいできるようになって楽しかったです。」
■親子
「勝かな。自分自身に勝ったり、娘が剣道をしているので剣道で勝ってもらいたいとか。来年、受験もあるので受験には来年、勝てるように頑張ってもらいたいなと思って。」
勝ちに勝ちを重ねてクラブ史上初めてとなる“タイトル”を手にするなど、アビスパ福岡は福岡のスポーツシーンで最も輝きました。キャプテン・奈良竜樹選手が選んだ一文字は何でしょうか。
■アビスパ福岡・奈良竜樹選手
「僕のことしの漢字は、巻です。テーピングをたくさん巻いたなと。チームで一番巻いた選手だなと、僕の漢字です。」
万全な状態でない中で、今シーズンから託されたキャプテンマークを「巻」き、チームをまとめ上げました。
■奈良選手
「自分を取り『巻』くみなさんが、初めてキャプテンをやる僕を支えてくれた。受け入れてくれた。福岡県を『巻』き込んでアビスパ福岡というチームを応援していただいて、チームとして成長して、タイトルも取れていろんな方と喜び合えて僕もたくさん『巻』きまくって、最後まで戦えてケガせず終われてよかったなと思います。」
一方、ことし7月には、記録的な大雨による災害にも見舞われました。
■阿部まみフィールドキャスター
「泥のかき出し作業はすべて終わったということですが、建物自体は復旧されていません。」
福岡県久留米市田主丸町の温泉施設・みのう山荘はいまも、再開のめどはたっていません。裏山が崩れ、内風呂と露天風呂の屋根が崩落し、浴場は土砂に押し流されました。
■みのう山荘・安井那称子店長
「当時はどうしたらいいのか、みんな初めての経験だったので、何にどう手をつけていいのか、もう無理だろうと。」
復旧作業の段取りが決まらず、模索しながらの半年だったと話します。
■安井店長
「早く皆さんに復興している姿、工事が進んでいる姿を見せたいけれど、なかなか話し合いがうまくいなかったりしたので、もどかしい半年間でもありました。」
安井さんのことしの漢字は「流」です。
■安井店長
「悲しい涙、苦しい涙だったり、悔しい涙を災害当初は『流』すことが多かったけれど、来年からの見通しもたってきたので、うれしい涙を流すことのほうが増えてきた。だんだん『流』れがいい方向に向かっていっていると自分たちも感じるので、このまま順調に工事が進んで、小さくてもいいので、ここで再建できるように頑張っていきたい。」
先週、プレオープンした北九州市の小倉昭和館の館主、樋口智巳さんにも聞きました。去年の夏、旦過地区一帯の大規模火災で83年の歴史ある映画館が焼失しましたが、全国から多くの支援を受け、再建を果たしました。
■小倉昭和館 館主・樋口智巳さん
「『嬉』しいです。今の私の素直な気持ちです。皆様のご支援のおかげで、劇場再開、復活することができました。ありがとうございます。嬉しい嬉しいって皆様に言っていただけることが、私にとっては喜びです。」
グランドオープンは来週19日です。新たな昭和館とともに、新年を迎えます。
■樋口さん
「『嬉』しさが2倍3倍にもなるように、皆様と一緒に新しい劇場で笑ったり泣いたりしながらやっていければいいなと思います。」
喜びや悲しみ、さまざまな感情が生まれた2023年、来年はどのような年になるのでしょうか。
今年の漢字は「税」が選ばれました。次点となったのは、ことしの記録的な猛暑から「暑」い、去年の「今年の漢字」に選ばれた「戦」うが、ことしは3位です。ウクライナ情勢やガザ地区における戦闘を示す一方で、WBCやバスケットボールのワールドカップなど熱い「戦」いがあったことなどが理由に挙げられています。
このほか、38年ぶりに日本一となった阪神タイガースの「虎」などが続いています。