×

TikTok校長の挑戦 常識を覆す!学校改革

2025年3月12日 19:33
TikTok校長の挑戦 常識を覆す!学校改革

県内の私立高校の校長が今、SNSのTikTokで注目を集めています。動画のテーマは「学校改革」。挑む思いを取材しました。

■TikTok動画
「わしはTikTokだけで高校を変える校長。若者の意見を尊重せんといけんのにTikTokも知らない。インスタも知らない。Facebookしか使いません。なんて古すぎる。TikTokのコメントで高校を変えよう。厳しい校則。つまらん授業全部じゃ」

今、話題沸騰中の”TikTok校長”。開始から1か月半ほどでフォロワー数は2.4万人。動画の総再生回数は520万回です。

■安藤正晴校長
「TikTok校長の安藤です。 よろしくお願いします」

広島県瀬戸内高校の校長、安藤正晴さん。なんと広島桜が丘高校の校長も兼任する県内では唯一無二の存在です。

■安藤正晴校長
「反響の大きさに驚いている状況でもあり、これだけフォローしてくれているというのは、私自身がやっぱり今後大きな一歩を踏み出そうという 勇気になっているのも事実」

6年前、46歳の若さで校長に就任。早速、始めたことがあります。

■安藤正晴校長
「週休2日にして、7時間目もやめて定期試験も今やめている」

型破りな安藤校長が、両校で最も力を入れている授業があります。生徒自らが課題をみつけ協力しあって解決する「探求の授業」。題材は、ゲームなど生徒たちの関心が高いものを活用。コミュニケーション能力や主体性の向上などを期待しています。

■生徒
「みんなで話し合う力がものすごくついたなと感じます」
■生徒
「周りの人と自信をもって話したりできるのでコミュニケーション能力が高くなったりできるので自分的には楽しい」
■安藤正晴校長
「管理教育だったのを全部やめて生徒の自主性とか主体性をどんどん伸ばしていきたいというのが最大目標で始めた」

改革を始めて3年で、国公立や難関私立大学の合格者数が5倍に急増しました。

■教員
「始めは不安だったが、探求していくうちに、生徒が自分たちで考えられるようになり、一年間だけでもすごく成長を感じることができたのでとてもいい改革だと」

学校改革への意欲は、部活動の顧問時代に培われていました。

■高校サッカー選手権(2018年)
「瀬戸内を率いる安藤正晴監督。今ここで試合終了のホイッスル。瀬戸内高校、悲願の選手権初優勝を成し遂げました」

瀬戸内高校サッカー部で19年間監督を務め、チームを、創部初の全国ベスト4に導きました。

■安藤正晴校長
「サッカーを強化するにおいても最後は子供たちが自分で考えてやってくれた時が成果も出るし、僕ら指導者も選手から教えてもらうことの方が多かったので、校長という役職をいただいた時に校長としてチャレンジしたかったこと」

さらに、この改革を全国に発信しようと今年から取り組むのがTikTokです。
校長の思いを形にするのは長男の大弥さん。SNSの運用代行業を営んでいて最高のパートナーです。
この日は学校で撮影。

■長男・大弥さん
「セリフが、『校長室に怒鳴り込んできた先生がいたのでさらします』」
■安藤正晴校長
「ながっ!(笑)校長室に?俺俳優じゃないんじゃけえの」
「校長室に怒鳴り込んできた先生がいたのでさらします」

■長男・大弥さん
「ここらへんに体操座りをしてもらって」

学校のトップも長男からの指示には逆らえません。

■安藤正晴校長
「校長をこれだけ扱うのはお前くらいじゃけえの」

完成したシーンがこちら。

■TikTok動画
「でも正直不安な点はたくさんあって、先生に怒られるのは覚悟していた」

撮影では、苦戦する場面も…。

■安藤正晴校長
「たしかに、ドウガッ 投稿を始めて3本」
■長男・大弥さん
「もう一回。噛んでる」
■安藤正晴校長
「たしかに動画投稿を始めて3本で大きな反響をいただいた。総再生カンスウ・・・」
■長男・大弥さん
「もう一回行きましょう」
■安藤正晴校長
「これ一個ずつきってもいいじゃん」

何度も撮りなおしたシーンがこちら。

■TikTok動画
「ええええ~。たしかに動画投稿を始めて3本で大きな反響をいただいた。総再生回数300万越え。総いいね数は12万いいね。総コメント数は4000件。フォロワーはなんと4週間で1万4000人」

■安藤正晴校長
「こんな学校にしたい、こんな生徒たちに期待するんだ と結構しゃべるので、彼が『手伝うよ』って言ってくれたからおれは『お金は払わんよ』って言ったが、彼なりにいろんな思いがあってつくってくれて、それで今がある」

■長男・大弥さん
「3年前に高校生だった時にこんな校長がいたらよかったなとか、校長先生TikTokやっていたら生徒たちも気軽にコメントしたり、校長先生に話しかけられるので いいかなと思っています」

TikTokを頑張る安藤校長。生徒たちの印象は…

■生徒
「普通の学校ではやっていないので珍しいなと、自分も人と違うことをやっていきたいのでそういうところは憧れています」
■生徒
「(コメントで)誹謗中傷がくると思うがそういうのが来てもめげずにやっていたのですごい」
■安藤正晴校長
「結構めげるんよ。結構心痛むんよ。いっぱい応援があるが100件に1件誹謗中傷が来たら胸が痛くて口内炎3つも4つもできた」

■親子
「お疲れ様。乾杯」

忙しい日々の中、週に一度は親子でここに集まります。盛り上がるのはいつも教育についての話題です。

■安藤正晴校長
「動き始めとる。学校で(TikTokを)やっている校長先生が出とるのが増えてきた」
■長男・大弥さん
「生徒しか今まで注力していなかった。今までの高校のSNSは。でも、とうとう校長が出始めたね」

良き理解者とともに改革を進めるTikTok校長。その影響力は全国にも広がっているのかもしれません。少子高齢化が進む現代、安藤校長が描く夢は…。

■安藤正晴校長
「日本一行きたい学校にしたいよね。学力で人をはかるのではなくて、それぞれみんないいところがあるので、そこを拾っていける教員はそのサポートでそんな学校にしたい」

(2025年3月12日放送)

最終更新日:2025年3月12日 19:33
    広島テレビのニュース
    24時間ライブ配信中
    日テレNEWS24 24時間ライブ配信中
    logo

    24時間ライブ配信中