広島土砂災害から10年 「地名」や「水害碑」などで災害体験を伝承
災害による犠牲を繰り返さないために、体験を伝承する「水害碑」は、広島県内に50か所以上あるといわれています。広島大学防災・減災研究センターのセンター長・海堀正博さんとその重要性をお伝えします。
■広島テレビ 森拓磨アナウンサー
海堀先生は、体験の伝承の重要性というのをどのように感じていますか。
■広島大学 防災・減災研究センター長 海堀正博さん
そうですね。1つのところに「30年住んでるけれど、そんなもん経験したことがない」と言われても、自然のサイクルの中では、もっともしかしたら長い周期で、災害が繰り返し起きているのかもしれません。そういう意味では、本当は「他人事」という考えが、1番具合悪いんですけどね。
■広島テレビ 馬場のぶえアナウンサー
子どもたちは、すごく素直に「危なかったら逃げる」と考えます。大人は今まで生きてきた経験で物事を捉えがちなので、気をつけないといけないなと思いましたね。
■広島大学 防災・減災研究センター長 海堀正博さん
その通りですね。どちらかというと被災した方々が、同じような思いを将来の人にさせたくないという考え方や思いで、いろんなところに例えば、石碑が作られていたり、あるいは言い伝えの中に「ここはこういうところだった」や、あるいは地名に残したりなど、いろんな形で将来に伝えようとしてくれてるものがあります。
■広島大学 防災・減災研究センター長 海堀正博さん
例えば 『水害碑』と呼ばれますが、土砂災害や水害がかつて起きています。そういうところで、残念なことだけれども、10年前の災害であったり、6年前の西日本豪雨による災害を繰り返しています。このように伝えようとしてくれたものを、いかに大事に引き継げるか、ということです。
■広島テレビ 森拓磨アナウンサー
広島県内に、50か所以上あると言われてるんですが、確かにそれを把握して、何が起きたかをちゃんと知っていないと「そこに何かある」では、いけないということですね。
■広島大学 防災・減災研究センター長 海堀正博さん
そうですね。そういうことを忘れないように。これが非常に大事かなと思います。
■広島テレビ 馬場のぶえアナウンサー
お住まいの場所の近くに『水害碑』があるかどうかは、広島テレビの防災プロジェクトのホームページから『災害伝承碑マップ』をチェックしてみてください。
【テレビ派 2024年8月20日放送】