徳島県上板町の大山寺で鏡餅を運んでその距離を競う恒例の力餅が19日行われ、118人の力自慢が4つの部門で熱戦を繰り広げました。

（音生き）
「頑張れー」

上板町の大山寺で行われた「力餅」。

カテゴリーごとに重さの違う餅を運んだ距離を競う伝統行事です。

その重さは幼児の部の20キロから最も重い男性の部は144キロにもなります。

これに挑もうと県内外から力自慢118人が集まりました。

担ぎ上げる重さはその日できた餅の量によって変わります。

今年の女性の部の餅は去年より3キロ重い77キロになりました。

この重さ例えるなら大きめの冷蔵庫1台分です。

こちらは去年90メートルを運び準優勝した平田歩さん　リベンジを目指してスタートしますが60メートルを超えた地点で手を離してしまいました。

3キロの違いが選手たちを苦しめます。

（平田さん）
「ありがとうございました！」

このあとも女性の部は60メートル台前半の接戦がつづきました。

（是澤さん）「お願いします！」

女性の部最後の挑戦者は去年、初出場にして初優勝を果たした大阪府の是澤綾子さん。

力強くスタートしました。

最初20メートル進んだ折り返し地点はゆるやかな下り斜面になっているコース最大の難所です。

是澤さんはここを難なくクリア！王者の風格を見せつつ歩を進めます。

盛んな声援に応え見事記録 72.4メートルで連覇を果たしました！

（是澤綾子さん）
「本当に連覇緊張してたんでほっとしましたけどみなさん（応援）お願いしますっていったらそれ以上の声をいただいたんでそれが本当に嬉しかったです」
「ほんとにほんとにみなさん応援ありがとうございマッスル！」

（平田 歩さん）
「（是澤さんが優勝して）自分のことのように優勝してもらってすごく嬉しかったけど来年は敵ですもっていかさん！これ以上」

そして大会の最後を飾るのは男性の部。

全国から力自慢の49人が競いました。

しかし重さ144キロの餅を前に屈強な男たちも四苦八苦です。

（兵庫県からの男性）
「10トンのヨットを引っ張ったりとか500キロの荷物をもって走ったりとか普段しているのでこれも記録を出したいと思います」

兵庫から参戦のマッチョマン、期待が持てそうです。

勢いよくスタートし足取りよく順調に進みます。

しかし、20メートルの折り返し地点でうまく反転できず餅を落としてしまい残念ながら6位に終わりました。

そんな中競技を静かに眺める男性がいました、鳴門市の段洋司さんです。

（段洋司さん）
「今16連覇です」」

左胸には去年まで優勝16回の証。

17連覇を目指して闘志を燃やします。

デフェンディングチャンピオンとして最後に登場した段さん。

あたりが静寂に包まれる中スタートします。

（音生き）
「頑張れ！」

ここまでの最高記録は41メートル90センチ。

42メートルを超えれば優勝です。

優勝か、それとも…。果たして結果は…。

見事17連覇を果たしました。

（男性の部で優勝段洋司さん）
「あと3回で20回なんとか若い子と切磋琢磨して自分も精進してどうにか20連覇達成できるようにこれからも頑張っていきたいと思う」

笑いあり、悔し涙ありと大盛況で幕を閉じた力餅。

来年はどんな強者が現れるのでしょうか。