【水俣病訴訟】熊本地裁は原告144人の訴え退ける 25人は水俣病と認めるも"時効"理由に棄却
この裁判は、水俣病の最終解決策をうたって2009年に施行された水俣病特別措置法の対象とされなかった熊本や鹿児島などの144人が、国や熊本県、原因企業のチッソに賠償を求めたものです。
同様の裁判は大阪や東京でも続いていて、去年9月に大阪地裁は、特措法で定めている救済対象者の線引きは厳しすぎるとして、原告128人全員を水俣病と認定した上で、国や熊本県、チッソに1人あたり275万円の賠償を命じました。
熊本地裁の判決の言い渡しは午前11時に始まり、品川英基裁判長は原告144人の訴えを棄却しました。判決で品川裁判長は原告のうち25人を水俣病と認めたものの、民事訴訟の時効にあたる除斥期間を過ぎているとして、全員の訴えを退けました。
熊本地裁前では、弁護士らが支援者などに「不当判決」と書いた旗を掲げて判決に抗議しました。