コンロの火つけたまま穴を…スプレー缶が爆発し女性が顔などやけどする火事
16日朝、熊本市で女性がスプレー缶に穴を開けようとして缶が爆発し、顔などにやけどをする火事がありました。
爆発があったのは熊本市東区江津の県営江津湖団地の1階の部屋です。消防によりますと16日午前7時過ぎ、爆発があった部屋の隣に住む男性から「居住者が倒れている」と救急要請の通報がありました。
救急隊が駆けつけたところ、この部屋に住む女性(77)がスプレー缶に穴を開けようとして、缶が爆発した事が分かりました。この爆発で、女性は顔と喉にやけどをして病院へ運ばれました。意識はあり命に別条はないということです。また女性の着衣や床、天袋の一部などが焼損したということです。
この女性は1人暮らしで消臭剤のスプレー缶を処理しようとして調理器具で穴を開けようとしたということです。
スプレー缶から噴射されたガスに引火する様子を再現した実験動画です。スプレー缶を20秒間噴射し、火をつけると…。大きな爆発が起こりました。今回の爆発では、スプレーの成分に引火した可能性もあるとみられています。
熊本市消防局によりますと、去年までの10年間で、スプレー缶による火災は、22件起きていて、このうち、最も多いのが「廃棄中・ガス抜き中」で10件。「ゴミ回収中」が7件などとなっています。
熊本市消防局は「ガスの濃度によっては、静電気で引火する場合もある。ストーブの近くにスプレー缶を置いてしまって、熱で中の圧力が膨張して缶が破裂し漏れたガスにストーブの火が引火するケースもあり、十分注意してほしい」と呼びかけています。
捨てる際には家庭でも注意が必要です。今回事故があった熊本市では、家庭ゴミの場合「缶に穴をあける必要はない」としています。またガス抜きをする際には、風通しが良く火の気のない屋外で行う。そして、中身が見える袋に入れてゴミ出ししてほしいとしています。各自治体でルールが異なりますので、ホームページなどで確認するようにしてください。