"塩漬け"の熊本県有地を譲渡へ バブル期に2億3800万円で購入→1250万円で譲渡
阿蘇郡高森町にある30年以上活用されていなかった熊本県有地が、ブライダル企業に譲渡されることになりました。
熊本県が譲渡するのは、高森町上色見の国立公園の中にある約18万8000平方メートルの土地です。熊本県はバブル期の1990年度にソフトウェア関連事業の誘致を目的に、総事業費約4億7900万円(土地購入費は約2億3800万円)をかけて取得・管理していましたが、計画がとん挫し、30年以上活用できずにいました。
その後、TSMC進出による人の動きが増えたことなどから、土地を活用するため譲渡先を公募した結果、1月、マリーゴールドホールディングス(熊本市)への譲渡が決まりました。予定価格は約1250万円で、アスレチックやグランピングなどができる施設を計画しているということです。4月頃に用地の引き渡しを行う予定で、5年以内の開業を目指します。
■熊本県産業支援課 荒木貴志課長
「地元の人も一緒になって活性化していけるような地域になる、阿蘇地域の自然を生かしたシンボルになることを期待している」
一方、熊本県は、結果的に土地の取得価格より低い価格で譲渡したことについて、「経済状況の変化などもあり、やむを得ない部分もあった」と説明しました。