有機フッ素化合物 新たに宇土市と宇城市の9か所から検出 県内で最も高い数値検出の井戸も
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有機フッ素化合物のうちPFOS・PFOAと呼ばれる物質は人体に有害で、国は飲料水1リットルあたり50ナノグラムの目標値を超えた場合は飲まないように呼びかけています。
1先月、宇土市松山町にある松山最終処分場の井戸水から190ナノグラムの有機フッ素化合物が検出され、さらに半径500メートル以内の2か所の井戸でも基準を超えたため、熊本県は範囲を広げて調査をしていました。
その結果、新たに宇土市と宇城市の家庭用や事業所の井戸9か所で基準を超えたことがわかりました。このうち宇城市の家庭用の井戸からは、660ナノグラムという県内の井戸としてはこれまでで最も高い値が検出されました。
しかし、検出された成分が異なることなどから、熊本県はこれらの井戸の汚染の原因は宇土市の最終処分場ではないとしています。今回の調査範囲の中には有機フッ素化合物を扱った可能性がある事業所が14か所あるということで、熊本県は関連を調べています。
熊本県は、これらの井戸を利用している宇土市と宇城市の35の事業所と世帯に飲み水として使わないよう呼びかけています。
【スタジオ】
環境省によりますと、1リットルあたり50ナノグラムという目標値は、体重50キロの人がその水を生涯にわたって毎日2リットル飲んでも健康に悪影響を及ぼさないという水準です。
そして今、新たな動きが出ています。有機フッ素化合物は水道水にのみ目標値が設定されていますが。消費者庁の部会は、ミネラルウォーターにも基準値を新たに設定する方針を固めました。基準を水道水と同じ1リットルあたり50ナノグラムとする案で、来年4月の法律の改正を目指しています。