設計会社 逮捕職員関与の業務すべて落札 立山町・官製談合事件
立山町発注のキャンプ場設計業務を巡る官製談合事件の続報です。
逮捕された男が役員を務める設計会社が、2023年に入札が行われたキャンプ場がある複合施設の設計関連業務を全て落札していたことがわかりました。
これらの業務はすべて、事件で逮捕された立山町職員の男が関わっていて、警察が2人の関係や事件の経緯を詳しく調べています。
記者
「容疑者を乗せた車が出てきました」
24日身柄を送検されたのは、立山町の教育課で教育施設整備係長を務める宮越貴浩容疑者(50)と富山市の押田建築設計事務所で常務取締役を務める森一夫容疑者(75)です。
宮越容疑者は、立山町が2023年4月に行った複合施設「グリーンパーク吉峰」の新オートキャンプ場設計業務などに関する指名競争入札をめぐり、森容疑者に対して入札に関する情報を事前に漏らすなどした疑いが持たれています。
町によりますと、宮越容疑者は教育課の所属ですが、役場内では少ない建築士の資格を持つため、入札に参加する側に求める内容や条件などを記した仕様書の作成などを手伝っていて、グリーンパーク吉峰については、業務全般で関わっていたということです。
立山町が去年1年間に行った設計などコンサルティング業務の入札についてKNBが調べたところ、押田建築設計事務所は少なくとも18件に参加し、このうち半数以上となる10件を落札していたことがわかりました。
町との契約金額はあわせて3400万円余りにのぼります。
このうち、グリーンパーク吉峰に関連するものは3件で契約金額はあわせて、およそ1400万円です。
町によりますと、宮越容疑者は3件いずれの業務にも仕様書の作成などで関与していたということです。
警察は、2人の関係や事件の経緯について調べを進めています。