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津波からの避難を実践的に 県総合防災訓練を検証リポ

2024年9月30日 21:11
津波からの避難を実践的に 県総合防災訓練を検証リポ
元日の能登半島地震発生後で初となる富山県の総合防災訓練が、29日に黒部市を中心に行われました。大規模地震により大津波警報が出たという想定のもと、住民が実践的な訓練に取り組みました。小丸記者のリポートです。

小丸記者「まもなく訓練が始まります。発災する細かな時間は伝えられておらず、住民たちは的確に避難できるのでしょうか」

今回の訓練は、魚津断層帯を震源とするマグニチュード7.3の地震が発生して、黒部市などで震度7を観測し、県内に大津波警報が出た想定で行われました。住民に開始時間を伝えていない抜き打ち形式での訓練です。

黒部市職員「黒部市緊急初動班です、スマートロック開錠します」

避難所となっている黒部市の石田小学校です。訓練では、緊急初動班として駆け付けた市職員が暗証番号でスマートロックを開け、学校の体育館を開放しました。

元日の能登半島地震では、石田小学校など海に近い避難所5か所で、扉の鍵が開けられず、窓ガラスなどを壊して入る事態が相次ぎました。

浜石田町内会 村田信一会長「避難に来たんだけど、施錠があって入れなかったということで、こちらの窓のガラスを割って、中に入って、施錠外して開錠して、オープンしたと」

こうした問題を受け、黒部市は今年7月、市内に16ある地区のうち、まずは海沿いの3地区にスマートロックを設置しました。災害時には、市職員でつくる緊急初動班か、一部の住民が開けることにしています。

初動班の市職員「私ども緊急初動班に配属されていまして、災害時にまず一番に駆けつけて開錠し、避難所を設営するという目的をもって行動しています」

石田小学校での訓練には、お年寄りから幼児まで住民およそ300人が参加し、いつ起こるかわからない災害への備えを改めて確認しました。

子どもを抱いた女性「下の子が小さいのでベビーカー持ってきたんですけど、段差が大変で、消防の方とか手伝ってくれて、スムーズに来れました」

非常持ち出し袋を持った男性「防災無線を聞いて、すぐ準備しながら出てきました。日ごろ準備している避難袋を担いで避難所まで来ました」

女性「あわてずにゆっくり避難しようと思ってきました。防災バッグの用意は、1月1日の地震を機にしっかり見直しました」

女性「近所に住んでいるんですけど、1日の(能登半島地震の)ときは(外出中で)違う所にとっさに避難したので、地元のどこに避難所があってどういう感じかを確認したくてきょう参加しました」

自主防災会の女性「やはり受付のところが、狭いエリアで込み合っていたので、そこはまだ改善が必要かなと思います。こういう防災訓練は、すごく重要、大切だと実感しました」

能登半島地震や、今月能登地方を襲った豪雨災害を教訓に、多くの住民が防災意識を高く持って取り組んだ今回の訓練。黒部市は、各会場での問題点を洗い出し、改善につなげることにしています。
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