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市が対策説明「実態反映を」の声相次ぐ 高岡市伏木 液状化被害

2024年2月28日 19:39
市が対策説明「実態反映を」の声相次ぐ 高岡市伏木 液状化被害
能登半島地震からまもなく2か月です。液状化被害などが広がった高岡市は被災者支援の説明会を27日夜から始めました。

1回目の対象は伏木地区で、住民からは、被害の判定に液状化の実態が反映されていないなどの声が相次ぎました。

伏木コミュニティセンターで開かれた説明会には、用意した座席数を上回る180人以上の住民が参加しました。

伏木地区は液状化により、地盤が歪んで家屋が傾き、下水道が使えないなど、不便な暮らしを強いられています。

会合では、市の職員が伏木地区の復旧について「道路に1年、下水道に2年かかる」という見通しを示したうえで、住宅の被害認定に応じた支援策などを説明しました。

高岡市職員
「宅地は、みなさんの負担で進めることになる」

これに対し、住民からは、液状化の実態が適切に反映されていないという声が相次ぎました。

「解体しないといけない状態になっているが一部損壊。二回目(の調査)もお願いしたけど二回目も一部損壊。住めないので解体したいが、支援策を聞いていると全く何もないんだなあと」

「二次審査をお願いした時に来られた方が、家の中がでこぼこと波打っているので中に入って見てくださいと言ったが、家の中に入る必要はないと言われた液状化にあわれなかった方は、この苦しみは分からないと思う」

液状化の被害は、地域一帯に広がっています。

「地域全体が液状化しているのに、うちだけ補強しますとか、隣はしてないという状況になる。それでOKなんですか?そんなんで復旧、復興になっていくんですか? 地域全体として」

2016年の熊本地震では、県が復興基金を設けて復旧費用の一部を補助し、公共施設と宅地の一体的な対策に取り組みました。

「歴史文化があるまちなんです。もう一回復興していきたいと思った時に、液状化がネックになっていると思うので高岡市は別枠の特例とか復興基金とか、能動的に働きかけていってほしい」

同じく液状化被害が大きい氷見市では、2週間前に林市長が被災した住民と意見交換をし、地盤工学の専門家を招いて対策を検討しています。

一方、27日夜の説明会に、高岡市の角田市長は出席しませんでした。説明会を終えた会場からは…

「今度、市長さん連れて来てください!」

高岡市は、この説明会を3月1日にかけて伏木、吉久、博労本町で開催する予定です。
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