正しく使っている?「バス専用レーン」と「バス優先レーン」 富山市が適正利用に向け啓発活動
バスが時間通りに運行したり、利便性を確保したりするために道路の一部に設けられているのがバス専用・優先レーンです。
このレーンをバス以外の一般車両が走る場合はルールが定められていますが、ドライバーに十分に浸透していないとみられることから、富山市は適正利用を促す社会実験をはじめました。
正しい使い方や注意点について助田記者が取材しました。
こちらのバス専用レーンの標識、見覚えはありますか?
撮影したのは富山市一番町の国道41号線です。
富山市ではバスの定時性や利便性を確保するため中心部の一部の道路の左側車線にバス専用・優先レーンが設けられています。
しかし、このレーンを一般車両が走行する際の交通ルールが十分に知られていないのではとバスの運転士は指摘します。
富山地方鉄道 バス運転士 藤畑泰人さん「一般ドライバーの方にバス専用レーン優先レーンがあるということの存在がなかなか認知していただけていないのではないかということを強く感じます」
一般ドライバーにバス専用・優先レーンの適正利用を促そうと富山市は先月18日から啓発活動をはじめました。
「バス専用レーン」での交通ルールです。
富山駅から南におよそ1.8キロの区間です。
左折するとき以外に通行すると違反になります。
左折をするときはバスの走行を妨げないようにしながら、交差点の手前およそ30メートルでバス専用レーンへ進路変更しなければいけません。
続いて「優先レーン」での交通ルールです。
東におよそ8キロ、南におよそ8キロにわたってあり、主に国道41号線です。
一般車両も通行できますが、後ろからバスが接近した際は他の通行帯に移らないと違反になります。
いずれも違反すると運転免許の点数を1点引かれ、大型車7000円、普通車6000円の反則金が科されます。
きのう午前、専用レーンの様子を見てみると…
助田記者「一番左側のレーンバス専用の時間帯ですが左折をしない車も走っているように見受けられます」
富山地方鉄道 バス運転士 藤畑泰人さん「気持ち的に空いている道があればそっちのほうに行きたくなるというのは普通だと思いますので、分からないから走ってしまう、知らないからそこに行っちゃう」
一方でレーンの存在を知らせる道路標識の一部には街路樹に隠れて見えづらくなっているものも。
運転士の藤畑さんは、標識や標示の見えづらさも認知の低さにつながっているのではと話します。
藤畑泰人さん「道路に標示という形で白いペイントでされているものがあるんですが、それが若干薄くなって一般ドライバーの方が見えづらいのではいかと感じていますので、そういったことも今後改善していただければ私どもとしたらありがたい」
市民の足となっているバスの運行を支える「バス優先・専用レーン」。
交通ルールを理解し正しく利用しているか改めて注意が必要です。
富山市は取り組みの中で見えた課題について改善に取り組んでいきたいとしています。