緊急放流時の情報提供課題 白岩川ダム下流にスピーカー増設 富山県
2023年6月の大雨では、立山町の白岩川ダムが緊急放流を行いましたが、流域の住民への情報提供に課題が残りました。これを受け、富山県がダム下流にスピーカーを増設するなど情報提供のあり方について見直しを進めています。
県が管理する立山町の白岩川ダムで29日、緊急放流を知らせるサイレンやスピーカーの動作確認が行われました。付近の住民らが立ち合い、音の大きさや放送の内容を確認しました。
白岩川ダムは2023年6月、記録的豪雨により貯水量が限界に近づいたことから、ダムに流れ込む水をそのまま下流に流す緊急放流を行いました。この際に、自治体や住民への情報伝達が遅れたことが課題となったことから、県は、ダムや上市町も含めた下流側で警報設備を更新するとともにスピーカー13個を増設しました。
岡田亮平キャスター
「白岩川の下流域です。更新されたスピーカーに加えて、新たに増設されたスピーカーは住宅方向に向けて設置されました」
放送はこれまで、通常の放流を知らせる内容のみでしたが、付近の住人にも情報が届くよう緊急放流の際の音声放送を加えたということです。
住民
「安心したわけではございません。音が変わったということだけで、これからは万全なことをしてもらいたいなと」
県は、試験結果や有識者会議の意見を踏まえ、情報提供のあり方について検討を進める方針です。