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2023年富山で相次いだ大雨災害…対策は

2023年12月21日 20:33
2023年富山で相次いだ大雨災害…対策は

エブリイでは今週、2023年の県内に大きな影響を与えた出来事を振り返り、今後に向けた課題を考えます。

21日は、県内各地に被害をもたらした大雨災害についてです。

6月末、県東部を襲った猛烈な雨。

上市町では1時間に101ミリの雨を観測し、「記録的短時間大雨情報」が発表されました。

ドローンこの雨で、白岩川が溢れ集落や田んぼが濁流に飲み込まれました。

浸水被害にあった70代女性
「上手からだーっと水きてそっでせどのあそこからまっで入ってきて、えらいことになった。ひどかった。どういうていいか言われんほどやちゃ」

記録的な大雨は7月にも。

「線状降水帯」が県内で初めて観測されました。

浸水被害・土砂崩れ空撮など被害は各地に広がりました。

テレビ新潟・渡辺康二カメラマン(空撮)
「川のすぐ脇の家が山の土砂に飲み込まれ、つぶれています」

南砺市福光地域の山あいでは地区の住民に避難を呼びかけていた地元の市議会議員が、土砂崩れに巻き込まれ亡くなりました。

現場には、今も大雨による激しい爪痕が残っていました。

清水万梨子記者
「土砂崩れの発生からおよそ5か月が経ちました。倒壊した空き家は撤去され、山の斜面が大きく道路側に崩れている様子がわかります。改めて被害の大きさがうかがえます」

地区では、この大雨被害を受け身体が不自由な人などの避難時の支援を充実させたいとしています。

鳥越知証 砂子谷自治会長
「(赤池さんの死亡は)本当に残念でならないということを思っております。毎日のようにそればかりが悔やむというか。いざ実際にこんな大雨になったら地域の声かけあいが非常に大事だなと思っておりますんで、いろんな防災訓練とか積極的に参加しながら、いざなったときに十分対応できるような地域づくりが必要でないかなと思っております」

局地的な大雨に対し県が管理するダムの運用についても課題が浮き彫りとなりました。

視聴者撮影映像
「まずいよこれ。こりゃすごいわ」

6月に白岩川ダム、7月には和田川ダムで行われた”緊急放流”。

ダムが満水に近づき、決壊のおそれがある時に行われる緊急的な措置です。

一方、流域の住民からは情報提供のあり方を問う声が相次ぎました。

流域の住民男性
「サイレンが聞こえないんで、ずっと水が増えているような状態だったんで、あれ?なんでサイレン鳴らないのかなと思っていた」

男性
「車も浸かっちゃったので2台とも1台は買ったばかり…。ダムの放水も聞いていなくて。わかっていれば、車を動かすとかできたけど」

流域自治体への連絡は白岩川ダムでは緊急放流開始とほぼ同時。

和田川ダムでは緊急放流の19分前でした。

運用方法について新田知事は。

新田知事
「今回私どもとしてはできるだけのことはできた。結果、幸い人的被害は出なかったという風に理解をしております、ただこのようなことは満点というのはないわけでありまして、今回のことも検証はしていきたいと思います」

近年、全国各地で頻発する大雨災害。

命を守るため、災害が起こることを前提とした備えを進める必要があります。

    北日本放送のニュース