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氷見と気仙沼 獅子舞が結ぶ地震被災地交流の13年

2024年4月10日 19:22
氷見と気仙沼 獅子舞が結ぶ地震被災地交流の13年

富山県氷見市の湊町内会は、東日本大震災の被災地・宮城県気仙沼市で獅子舞を披露して支援する取り組みを続けてきました。そして9日には、交流してきた気仙沼の人たちが氷見を訪れ、能登半島地震からの復興を応援するのぼり旗を贈りました。

握手を交わしたのは氷見市湊町内会の林達也副会長と、気仙沼市から訪れた熊谷光良さん、聖子さん夫妻です。およそ6年ぶりに会いました。

熊谷光良さん「心のつながりの仲間がいて、震災から復興を見守ってくれている。そのことが我々にとっては大変大切だしありがたかったんですよ。同じような支援ができないかと」

熊谷さん夫妻が9日、氷見市観光協会に贈ったのは、地震からの復興を応援するのぼり旗300本。気仙沼市と仙台市の企業や神社が製作に協力しました。氷見の「見」の字が能登半島を表しています。

今回の支援のきっかけになったのは、東日本大震災から続く獅子舞などを通しての交流でした。

大震災から7か月後の2011年10月。氷見市の湊町内会の一行は、気仙沼市を訪れて獅子舞を奉納しました。漁業で生きる町同士、心の支えとなる支援をできないかと考えた末の取り組みでした。現在、町内会副会長の林さんも参加していました。

この時、迎えてくれた人たちの中に、今回氷見を訪れた熊谷光良さんと聖子さん夫妻がいました。

熊谷光良さん当時のインタビュー「港を再生させる心意気というか、そこのところを触発して頂いた気がするんですよね。よし、何くそ負けていられないっていうか。そういうものを皆さん感じられたんじゃないかと思って」

それから始まった氷見と気仙沼、2つの漁師町の交流。気仙沼にある一景嶋神社は震災で大きな被害を受けましたが、関係者は獅子舞に勇気づけられ、再建を果たしました。

2014年、本格的な祭りを再開する際に湊町内会の獅子舞が招待されました。

2024年1月。氷見市は、能登半島地震で大きな被害を受けました。今度は気仙沼の人たちが、氷見の支援に駆けつけました。

9日、熊谷さんたちから贈られたのぼり旗は、さっそくひみ番屋街に立てられました。

湊町内会 林達也副会長「復旧してきた気仙沼も見習って、なんとか氷見も元気を取り戻していきたいということで、お教えしてもらえることはたくさんあると思いますので」

熊谷聖子さん「みなさんどちらも震災で大変な思いをしてるのは一緒だと思うんですよ。そこで何を得てるかっていうと、私はあったかいご縁、それをいただいてるんです。ただそれがありがたくて、こうして来させていただきました」

そのあと3人は、町内にある魚取神社へ。ここも地震の影響を受け、傾いてしまいました。

魚取神社に掲げられたのぼり旗を見て「あれ、13年前に持っていたの覚えてます?これを掲げて気仙沼に」元日の地震のあと、こののぼり旗を魚取神社に掲げていました。

そして、林さんが見せたのは気仙沼で舞った、あの獅子頭です。

熊谷さん手を合わせる「あーあ、おかげさまおかげさまだほんとに。ありがとうございます」手を合わせる「13年経っても、ほんとにきのうのような思いですよね」

地震で大きな被害を受けながらも、復興へ向けて立ち上がる2つの漁師町。お互いを勇気づける交流はこれからも続きます。

気仙沼からの応援のぼり旗は今後、氷見市内の宿泊施設や飲食店などに掲げられる予定です。

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