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上市中生 教諭が投げた砲丸当たり頭部骨折

2024年7月3日 20:22
上市中生 教諭が投げた砲丸当たり頭部骨折

上市町の上市中学校のグラウンドで3日、陸上部の顧問の教諭が投げた砲丸が誤って生徒の頭を直撃する事故がありました。

生徒は集中治療室で治療中で、命に別状はないということです。

「本当に申し訳ございませんでした」

上市町教育委員会によりますと、事故が起きたのは上市中学校で部活動が行われていた2日午後4時半ごろ。

グラウンドの砂場で,陸上競技部の20代の顧問の教諭が生徒に見本を見せるために砲丸を投げました。

投げた砲丸は左側に逸れ、およそ6メートル先の砂場の外側で練習を見学していた1年生部員の右側の頭を直撃しました。

砲丸の重さは4.5キログラムあったということです。

生徒は救急車で富山市民病院に運ばれ、右の側頭部の頭蓋骨陥没骨折と分かりました。

2日のうちに手術を受け、3日現在は集中治療室で治療中で会話ができる状態だということです。

教諭は陸上部の顧問を3年間務めているものの砲丸投げの経験は浅く、日本陸上競技連盟が定める投げる際の声かけなどを行わずに安全確認を怠ったとみられています。

学校は3日朝、事故について全校生徒に説明し、保護者にも謝罪の文書を出したということです。

教育施設での事故事例をまとめている日本スポーツ振興センターによりますと、全国の学校などで砲丸投げにより児童生徒に障害が残った事故は、2005年度から2024年1月までに9件で、そのうち8件が中学校で起きています。

日本陸上競技連盟は事故防止のために、気を付けるべき点を挙げています。

投げる人は確実に周囲の安全を確認し、大声で「いきます」「投げます」と周知し、必ず前方と周りの人の反応を確認します。

すべての安全が確認できた時に初めて投げる動作に入ります。

また周囲の人は、砲丸が落下するまで目を離さないことが重要としています。

上市中学校ではこうした安全確認が行われていませんでした。

生徒児童が安心してスポーツに打ち込めるよう、学校側は指導の在り方を絶えず確認する必要があります。

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