覚醒剤113キロ密輸で懲役20年の判決 ウクライナ国籍の男に
覚醒剤およそ113キロを密輸入した罪に問われたウクライナ国籍の男の裁判員裁判で、富山地方裁判所はきょう、懲役20年の判決を言い渡しました。
判決などによりますと、ウクライナ国籍の無職、スミルノブ・バレリー被告(56)はおととし8月、メキシコからの航空貨物に覚醒剤およそ113キログラムを隠して、富山市内の会社に密輸入しました。
末端価格でおよそ68億円に相当し、県警が一度に押収した覚醒剤としては、2002年の統計開始以来、最も多い量でした。
争点は、荷物に覚醒剤が隠されていたのを知っていたかどうかなどでした。
バレリー被告は初公判で「知らなかった」と起訴内容を否認していました。
一方、検察側は「被告が中心的な役割を果たしている」として、懲役20年、罰金1000万円を求刑していました。
きょうの裁判で富山地裁の梅澤利昭裁判長は「被告は密輸を実現するうえで重要な役割を果たしていて、その責任は重い」として、求刑通り懲役20年、罰金1000万円の判決を言い渡しました。